多元的なルーツを持つR&Bシンガーが3年ぶりに出す3作目。アイ・ライク・ザットらが手掛けた楽曲は、黒人のゲイ・クラブに着想を得たというタイ・ダラー・サインらとのジャージークラブ調を筆頭にエッジが効いているが、アトモスフェリックな音と声で官能を表現する従来のスタイルも健在だ。ミック・ジェンキンスやオリオン・サンの客演も豊かな空間を生む良作。