2008年からコンスタントにアルバムを発表してきたドイツのジャズ・シンガーが、この最新作で日本デビュー。ジョニ・ミッチェルトム・ウェイツから多大な閃きを得たと思しき楽曲はどれも粒揃いで、アメリカ産と言われたら信じてしまいそうなほどアーシーな薫りが漂っている。最大の魅力は透明感のあるソウルフルなヴォーカルだろう。その美麗な声を引き立てる音数の少ない演奏も、これまたイイ味なのである。