水瀬いのり Innocent flower キング(2017)

シンガー・デビューから1年半で届けられたファースト・アルバム。しほり製のポジティヴなガールズ・ロック“コイセヨオトメ”、珍しくエモ系で攻める“星屑のコントレイル”など曲調はさまざまなれど、ほぼバンド・サウンド(+ストリングス)で統一したことによって、一本筋の通った内容に。何より透明感と弾力性を備えた歌声が気持ち良すぎて、ずっと聴いていたくなる! *北野

 

伊藤美来 Shocking Blue コロムビア(2017)

StylipSの一員としての活躍を経て、現在は豊田萌絵とのPyxisでも歌手活動を行う声優の2枚目のソロ・シングル。表題となっている「武装少女マキャヴェリズム」のオープニング・テーマは、往年の歌謡曲めいたアクと甘い清涼ヴォイスの組み合わせがかつてない化学反応を起こした会心のブラス・ファンク! 従来のキュートな路線に沿った“ルージュバック”もちょいメロウで最高 *北野

 

三森すずこ サキワフハナ ポニーキャニオン(2017)

初の両A面シングル。自身が主演する「結城友奈は勇者である -鷲尾須美の章-」のオープニング・テーマである“サキワフハナ”は、同アニメの劇伴も手掛ける岡部啓一(MONACA)製のオリエンタルな美曲。レアなファルセットも聴きどころだ。もう一方の“恋はイリュージョン”は矢野博康が作/編曲したミュージカル風のポップス。タップの音やスキャットも交えた作りが楽しい! *北野

 

山崎エリイ 十代交響曲 コロムビア(2017)

初アルバムから約5か月、20歳を目前とした声優アーティストによる初シングル。急き立てるような人力ドラムンを敷いた幾何学ロック“十代交響曲”は、絶え間なく展開する曲自体も、甘さのなかにシリアスさを滲ませるヴォーカリゼーションもエラくイイ。一方の“Pearl tears”はピアノ主体の柔らかなバラードで、本人による「人魚姫」をモチーフにしたと思しき詞世界もロマンティック。 *土田

 

Tokyo 7th シスターズ t7s Longing for summer Again And Again ~ハルカゼ~ ビクター(2017)

幕張メッセ公演を控える人気アイドル育成ゲームより、シリーズ初のアニメMVを収めたBD付きのシングルが到着。今回フィーチャーされた12人組ユニット、777☆SISTERSが歌う“ハルカゼ”は、折り目正しいユニゾンをピアノと弦楽が優しく包み込む〈友情と旅立ち〉の歌。徐々に高まる展開も込みで、ももいろクローバーZ“青春賦”あたりを思わせる名曲感が! *北野

 

ミルキィホームズ 横濱行進曲 ブシロード(2017)

マーチング+パンクなタイトル曲で賑やかにスタートする、〈探偵オペラ ミルキィホームズ〉シリーズのキャラソンを含めたアルバムが登場。クラップが爽やかに響く“Blue Light”など笑顔と希望に溢れた一点の曇りもない世界観が全編に貫かれていて、〈これぞミルキィ!〉と歓喜したくなる楽しさだ。Poppin'Partyでブレイク中のフェザーズによる久々の新曲も嬉しい! *北野

 

田所あずさ DEAREST DROP ランティス(2017)

ヒロイン役を務める「終末なにしてますか?忙しいですか?救ってもらっていいですか?」のオープニング曲を表題にしたシングル。Q-MHzが贈った同曲は、増田武史(eyelis)の苛烈なほどにドラマティックなアレンジが切迫感を煽る、勇ましくも哀調を帯びたナンバー。ワイルドなネオ・スウィング“残存エレジー”と共に新たな顔を見せている。〈アーティスト盤〉には神田ジョンの提供曲も。 *北野

 

佐咲紗花 ID-0 ランティス(2017)

浅倉大介やCMJKらと手合わせしたアルバム『Fated Crown』から間を置かず届けられた、SFアニメ「ID-0」とのタイアップ・シングル。オープニングを飾る表題曲は情熱的なシャバダバ歌唱も炸裂するパーカッシヴなラテン歌謡で、懐かしい雰囲気が逆に新鮮かも。一方、同アニメのイメージ・ソング“Stargarden”は、ビッグルーム・ハウスばりなシンセの煽りに高まるアッパーな一曲。 *北野

 

小梅&ノノ TVアニメ「うらら迷路帖」キャラクターソング2 NBCユニバーサル(2017)

占い師をめざす少女たちのコメディー「うらら迷路帖」から2枚のキャラソン・シングルが到着。その〈2〉には、久保ユリカがCVを務める小梅のソロ曲“かしこみかしこみ”を収録。三味線や鼓の音をあしらった和風ロック上で無邪気に歌う様が愛らしく、可憐な少女役を得意とする久保の面目躍如たるナンバーに。カップリングにはrinoの作詞/作曲によるノノの歌唱曲も。 *北野

 

Mia REGINA My Sweet Maiden ランティス(2017)

「sin 七つの大罪」のオープニング/エンディング主題歌を収めた新シングル。表題曲は荘厳なクワイア風のコーラスを従えたゴシック・メタル・チューンで、〈アダムとイヴ〉をモチーフに〈恋の罪〉を歌い上げる3人は、これまでとは異なる背徳的な表情。また後者は、なんとデーモン閣下とpal@popという異色のタッグによる妖艶なユーロビート。閣下の邪悪ヴォイスもスパイシーな差し色に。 *土田

 

Roselia BLACK SHOUT ブシロード(2017)

ガールズ・バンドたちの青春物語「BanG Dream!」に登場するゴスロリ・スタイルの女子5人組が、上松範康(Elements Garden)のプロデュースによるシングルでデビュー! メタリックで影のある表題曲と、そこからさらにスピード感と熱血度を上げた“LOUDER”の2曲でクールな世界観を築いている。初回限定盤に付属のBDには、声優陣が実際にライヴで生演奏した際の映像も! *北野

 

MICHI I4U ポニーキャニオン(2017)

Elements Garden勢が手掛けた「つぐもも」のエンディング曲は、プログラミングとストリングスが並走するトラックと、硬軟を使い分ける主役の歌声が切ないドラマを形成。もう1曲は自身も新作を発表したばかりのphatmans after schoolのヨシダタクミによる楽曲で、エモーショナルな旋律をスピーディーに走らせるギター・ロックは、ラフな歌い口のハスキー・ヴォイスにぴったり! *土田

 

SACRA MUSIC
二次元と縁深い強力アクトが揃った新レーベル!

 春の新アニメをTVでチェックしている人ならば、このところCMでよく目にするであろう〈SACRA MUSIC〉という見慣れないロゴ。気になっていた人もいるかと思うが、これはソニー・ミュージックレーベルズがこの4月に立ち上げた新レーベルの名称だ。所属アーティストは、これまでソニー内の各レーベルで活躍し、かつアニメ音楽と深い関わりを持ってきたアクトが中心。花澤香菜やTrySailといった声優アーティストもいれば、ELISAやEGOIST、PENGUIN RESEARCHらアニメ・タイアップと共に支持を広げてきた面々もいる。音楽性は千差万別なれど、二次元コンテンツとの結び付きを通じて海外にも名を知らしめているという共通項はあるかもしれない。実際、レーベルの方向性として、海外でのライヴやリリースといった、世界規模での展開の強化を見据えているという。

 そんなSACRA MUSICだが、発足のタイミングから話題作が続々! まずKalafinaの新作は、NHKの情報番組「歴史秘話ヒストリア」とのタイアップ曲“into the world”と、OVA「クビキリサイクル 青色サヴァンと虚言遣い」のエンディング・テーマ“メルヒェン”との両A面シングル。大海原に乗り出すような期待と希望に満ちた雄大なサウンドスケープを描く前者、笛や弦楽器がオリエンタルで妖しい光景を現出させる後者と、彼女たちらしいハーモニーの構築美をそれぞれ違った面持ちで表現した一枚に。続いては、ClariSのニュー・シングル“ヒトリゴト”。表題曲は彼女たちと縁深い伏見つかさ原作によるコメディー「エロマンガ先生」のオープニング曲で、ハルカトミユキやSakuとの仕事で知られる野村陽一郎が手掛けたスカっぽいアレンジとキラキラした歌声が春にピッタリ! そして、春奈るなのシングル“ステラブリーズ”も聴き逃し厳禁。彼女が主題歌を歌った人気ラヴコメの続編「冴えない彼女の育てかた♭」のオープニング曲ということで詞も自身で書き、胸にくすぶる恋心を解き放つような晴れ晴れとした快曲となっている。注目の作家、おぐらあすか提供の疾走ロック“恋するポンパドール”も上々!

 加えて、LiSAによる昨年の横浜アリーナ2デイズ公演を収めた映像作品も各日ごとに登場し、開幕から早くも満開の花を咲かせるSACRA MUSIC。5月以降も佐香智久、綾野ましろ、TrySail、GARNiDELiA、SawanoHiroyuki[nZk]のシングルにLiSAのアルバムを控え、さらに6月には声優の斉藤壮馬がデビューと、ビッグな顔ぶれがギッシリ。これは目が離せない!

 


二次元以上。SPRING SPECIAL
[ 特集 ]音楽で楽しむ2017年春の2Dカルチャー

★Pt.1 久保ユリカ『すべてが大切な出会い ~Meeting with your creates myself~』
★Pt.2 MYTH & ROID『eYe's』
★Pt.3 fhána“ムーンリバー”
★Pt.4 Tom-H@ck×佐藤純一×太田雅友 特別鼎談
★Pt.5 Pile『Tailwind(s)』
★Pt.6 夏川椎菜“グレープフルーツムーン”
★Pt.7 芹澤優『YOU & YOU』