パンクやグランジの攻撃的なアティテュードと、ソウルやゴスペルの包容力を併せ持つ黒人シンガー・ソングライターの2作目。焙煎したかのように独特の掠れたスモーキー・ヴォイスが、レーベルメイトのアラバマ・シェイクスを思わせるロッキン・チューンでやさぐれた野性味を増長。一方、たおやかなバラードにおいては思慮深い繊細さも感じさせる。その両極的な面白味こそが、この男の類い稀な魅力なのだ。