久石譲がプロデュースをしていたムクワジュ・アンサンブルでも知られる打楽器奏者、高田みどりの1983年初ソロ作がリイシューされた。元々現代音楽の作品として企画された本作は(オリジナルライナーは松平頼暁)全くそれとは趣を異にする音像が刻まれている。様々な打楽器、オルガン、ピアノ、また非楽器も用いており、まるでそれぞれの楽器/音が自身の意志を持って律動しているかの様な独特な揺らぎがレイヤーされており、今の耳で接しても尚衝撃を感じさせるサウンドが聴かれる。Gigi Masinを始めとするアンビエント再評価の波が起こる中、その真打とも言える作品が陽の目を見た。