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CHAI 『PINK』 ファニーな魅力に絡め取られるリスナー続出! コンプレックスを〈個性〉と肯定する、アイコニックな4人組のファースト・アルバムがついに登場!

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  • 2017.11.13
CHAI 『PINK』 ファニーな魅力に絡め取られるリスナー続出! コンプレックスを〈個性〉と肯定する、アイコニックな4人組のファースト・アルバムがついに登場!

LOVE YOUR ART
どこを切ってもNEOな可愛らしさが飛び出すファニーな魅力に、いつの間にやら絡め取られるリスナーが続出! あなたのコンプレックスを〈個性〉と肯定する、衝撃的にアイコニックな4人組のファースト・アルバムがついに登場だよ!

CHAI PINK OTEMOYAN(2017)

 

CHAIの音楽にのけものはいない

 双子のマナとカナに、ユウキとユナが加わって結成されたCHAI。彼女たちの音楽に惹かれたのは、感じたことや想いを率直に表現するのみならず、それをキャッチーなポップソングに昇華できる確かな手腕も備えているからだ。〈セコい男から女の子を守る歌〉という“ボーイズ・セコ・メン”や、〈コンプレックスを受け入れることで前に進める〉と歌う“sayonara complex”などを筆頭に、彼女たちは高いソングライティング能力でも勝負できるバンドだ。ここでのCHAIは、コンプレックスを〈個性〉として肯定する。世間的には欠点とされるものも、バンドにとってはその人を輝かせる唯一無二の魅力なのだ。彼女たちが言うように、〈コンプレックスは個性だよ!〉ということ。

 その姿勢はファースト・アルバム『PINK』でも健在。〈かわいいにせいかいはないから/きめつけるのはやめ~よ〉と綴る“かわいいひと”など、これまで以上に自分たちの考えや想いが明確だ。持ち前の高い演奏力もパワーアップしている。ファンクやヒップホップといった要素も含んだポスト・パンク調のアレンジも見られる多彩な音楽性も深化しており、“ウォーキング・スター”ではガレージ・ロック風のラウドなギターを響かせたりと、さまざまなサウンドを呑み込んでいる。そうした寛容さの源は、先述した4人の姿勢なのは言うまでもない。ジャパリパークと同じように、CHAIの音楽にものけものはいないのだ。 *近藤真弥

 

コンプレックスはアート

 今年の春頃に知人の薦めで観たYouTubeの動画、タイトルは“ボーイズ・セコ・メン”。〈これ、好きなやつ!〉と思ったのは、始まって30秒も経たないところ。欧米の人たちがイメージするようないかにも東洋人なルックスの双子ちゃんがニッコリと笑ったとき、A5サイズだった頃の「宝島」誌に毎号載っていた霜田恵美子のイラストをまず思い出した。ディーヴォのエナジードームみたいにパイロンを被ってツナギを着てるっていう出で立ちも愛らしく、音のほうもニューウェイヴ世代のバンドたちを思い出させるものだったりと、そのへんの情報をキャッチしていた10代の頃の記憶がこのバンド、CHAIへの興味を増幅させてくれたのでした。

 ということで、楽しみにしていた彼女たちのフル・アルバム『PINK』。実際に80年代のニューウェイヴやその流れにある後世のロック・バンド/エレポップ系アーティストをフェイヴァリットとしながら、そのあたりのルーツをフレッシュな脳で気持ち良くシェイクする音楽観は、おもしろさありきの楽曲のみならず、“ほれちゃった”のようなハートフルな歌モノもあったりと予想以上に壮観。〈コンプレックスは個性、コンプレックスはアート〉というテーマで編まれた歌詞も軽妙で、貧乳女子を〈フラットガール〉とか、一重まぶたを〈クールアイ〉とか言っちゃうユーモア・センス、嫌いじゃないです。良い意味で最近のガールズ・バンドとは横並びにしにくいキャラクターは、ホント、A5の「宝島」に載ってたネクスト・ブレイカーたちみたいだわ。 *久保田泰平

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