HUNGERのソロ作など個々の動きを挿んだ約4年ぶりの通算6作目。自由闊達な前作『VG+』の音楽性からの揺り戻しを若干感じさせつつも、シンプルを旨とする従来のトラックメイクに、音響面の趣向やポリリズミックなウワネタ使いなどでますます緻密さを増した音像が、またもグループ像を更新。ジャンルを交錯する音の手捌きはここでもしなやかだ。HUNGERのラップは、4度目の共演となるKGE THE SHADOWMENと共に、鎮座DOPENESSも顔を出す“和背負い”などで勢いあり。ダビーな空間処理が要所で響き渡る“?!!Chaos!!”や“日日 Living”に見る音楽業界への毅然とした物言いも、歩みを止めぬここでの姿があってこそ説得力を放つ。長いキャリアを経てなお意欲に満ちた彼らを見る一枚。