INTERVIEW

SHINYA FUKUMORI TRIO『For 2 Akis』 ECMからアルバムをリリースし夢叶えたドラマー、福盛進也にインタヴュー

©Nadia Romanni/ECM Records

ドラムの旋律がコード進行に、ドラムがメロディとなる音楽を

 69年にドイツ、ミュンヘンで設立されたヨーロッパの名門レーベルECMから、自らのアルバムをリリースするという大いなる夢を現実のものとした日本人ドラマー、福盛進也。現在ミュンヘンを拠点にヨーロッパ各地で活躍する福盛は、ヴァイオリンやピアノなどの楽器経験の後、15歳でドラムを始め、17歳でアメリカに渡る。テキサス州ブッカーTワシントン・ハイスクール、ブルックヘヴン・カレッジ、テキサス大学アーリントン校を経て、ボストンのバークリー音楽大学に進んだ。「バークリーにいたときから、自分に合った、好きなものは何かを探していて、ECMの音楽に出会ったんです。バークリーを卒業してから1年間はボストンに残って、ビッグバンドの仕事や、オーソドックスなスウィングやビバップをやっていたんですけど、ここにいても自分の好きな音楽はできないとわかったので、一旦日本に戻って準備をして、ECM本社があるミュンヘンへ行ったんです。とにかく行けば何とかなるかもしれないと思ったんですね(笑)」

SHINYA FUKUMORI TRIO For 2 Akis ECM(2018)

 ミュンヘンに渡った福盛は、セッションを通して、マテュー・ボルデナーヴ(サックス、クラリネット)、ウォルター・ラング(ピアノ)の2人と運命的な出会いを果たし、〈SHINYA FUKUMORI TRIO〉を結成。やがてECMの創始者、マンフレート・アイヒャーの目に留まり、彼監修のもと、デビュー作『For 2 Akis』を完成させる。本作は、ドラムの音色とダイナミクスを重視した繊細なドラミングが印象的だが、ある意味ドラム的ではないと言えるかもしれない。「自分自身、あまりドラムという楽器を意識しないで演奏してるんです。メロディ楽器と同じ、その一員として一緒に音楽ができたらと思っています。自分が叩く旋律がコード進行となって聴こえてくれたら嬉しいですね」

 また「作曲に関しては日本的な部分が多いと思うんです。シンプルで、メロディを重視して、綺麗なコード進行を意識してます。ドラマーとしては、僕はダイナミクスでの表現が一番得意なんだと思ってます。その上でのシンバル・ワークが自分の特徴だと思っているので、そこを出していきたいです。シンバルのサウンドは、僕の1つのカラーなんだと思います」と自らを分析。

 『For 2 Akis』には福盛のオリジナルに加え、日本の古い歌謡曲も収録される。「昔から日本のフォークや古い昭和歌謡が好きだったので、それを自分の音楽と融合できないかと思ったんです。このトリオを始めたときからのコンセプトですね。ヨーロッパの人に日本のいい曲を知ってもらいたいし、日本の人にもヨーロッパの音楽のスタイルを感じてほしい」と語る。和と欧のアプローチ/スタイルの美しくも見事な融合。

 


LIVE INFORMATION
Shinya Fukumori Trio 『For 2 Akis』 Japan Tour 2018

○3月31日(土) 東京・新宿ピットイン
○4月1日(日) 岡山・城下公会堂
○4月3日(火) 大阪・阿倍野区民センター
○4月5日(木) 名古屋・青猫
○4月6日(金) 横浜・エアジン
○4月7日(土) 東京・渋谷ラトリエ

http://www.songxjazz.com/news/2018/01/294.html

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