Local Visionsから京都のプロデューサー、SNJOのニュー・アルバム『未開の惑星』がリリースされた。
SNJOはエレクトロ・デュオ、TOXXIESの元メンバーで、ソロではEP『SF』を2017年にAno(t)raksよりリリースしている。今回リリースされたアルバム『未開の惑星』は、フューチャー・ベースを歌モノのポップスへと落とし込んだ、親しみやすくも挑戦的なサウンドとなっている。tofubeatsやAvec Avec、Sugar's Campaign、TREKKIE TRAXに所属する音楽家たちに続くような、確かな才能とポップ・センスを持った逸材、というのが本作を聴いた第一印象だ。
みずからヴォーカルも担うSNJOだが、本作には多彩なゲストが参加している。
[ LV-010 ] SNJO - 未開の惑星
— Local Visions (@Local_Visions) 2018年10月6日
produced by SNJO(@s_n_j_o)
directed by 今村壮馬(@amos__27)
m4: Night Out
rap:MC FREEMASON(@jimsomusch)
vo:中林裕菜(@yuc551han)
m6: Dusty Room
sax:hikaru yamada(@yakamotilabely)
m8: GAIA
vo:Yamaji Koshi(@16kyJflp)https://t.co/jUOhbYE3Cy
Mikikiでインタヴューを掲載した路地のドラマー、大橋想がラッパー名義のMC FREEMASONとして参加しているほか、新作のリリースを発表したhikaru yamada and the librariansの山田光や、京都で注目を集めつつあるバンド・the engyの山路洸至らが客演。ちなみに、山田とmukuchiによるユニット、feather shuttles foreverの超名曲“提案”にもSNJOは参加している。
先に〈フューチャー・ベースを歌モノのポップスへと落とし込んだ〉と書いたものの、そのサウンドは多彩。1曲目の“Portal”はシンセウェイヴ風で、5曲目の“Quartz”ではアシッド・ハウス的な太いベースラインが実にパワフル、トラップを意識したビートも随所で聴くことができる。
常に高いクォリティーを誇り、作品の世界観を見事に表現したアートワークでも知られるLocal Visionsだが、今回は(少なくとも筆者にとっては)ベストと言える素晴らしいもの。そんなアートワークを手掛けているのは、今村壮馬だ。
今回発表されたSNJOの『未開の惑星』で、レーベルとして記念すべき10作目のリリースを迎えたLocal Visions。最近では、Mikikiも大変お世話になっているライター/ディレクターの柴崎祐二による〈商業アンビエント〉のミックス(最高!)を発表するなど、その動向からまったく目が離せない。