2018年も残りわずか。皆様いかがお過ごしでしょうか。今年も音楽を聴くことは刺激的でしたね! 年末年始はたくさんある音楽イヴェントに参加するもよし、暖房の効いた屋内でお笑いや音楽番組を観ながらまったりするもよし、あるいは怪我の治療に専念するもよし、ですね。今年はMikikiの編集部員4人で、2018年のお気に入りの楽曲を5曲ずつ挙げてみました。4者4様の計20曲、ゆるーくお楽しみいただければと思います。 *Mikiki編集部

★年末企画記事一覧はこちら

 


【田中亮太】

Wild Pink “Love Is Better”

〈聴き逃し、ございませんか?〉と会う人・会う人にプッシュしている、NY発トリオの最新作『Yolk In The Fur』より。〈メロンコリーそして終わりのない悲しみ〉と真顔で形容したい1年、いつも傍らにおいていた楽曲です。

 

ミツメ “セダン”

ミツメ、もっと評価されていいでしょう? いや、リキッドを埋めるバンドにそんな言い方は失礼かもしれないけれど、音楽的な文脈において誰よりも〈インディー〉だという点は、もっと周知されてもいいと思うのです。

 

Giant Swan “The Plaque”

ムカつくことが多い1年でしたね。荒んだ気持ちのサウンドトラックになっていたのが、この曲みたいなノイジーで暴力的な電子音楽でした。

 

ステレオガール “GIMME A RADIO”

正直、このMVじゃ伝わらない! ライヴで発する凄まじい殺気と、マヒトゥとhideが憑依したようなanjuのカリスマ性は今年最大のインパクト。彼女たちとbetcover!!のライヴを見て、自分は次に行ける扉が開いたと実感しています。

 

Viagra Boys “Sports”

日本の若者も行き場のないフラストレーションと怒りを抱えていますが、スウェーデンでも同様のよう。ありあまるほどに吹き出す、叫ばねばならない内なる必然。もうチルったりメソったりしている時間はないな。

 

【高見香那】

Hyukoh “Love Ya!”

こんな美しいラヴソングがほかにあるんか?と思いながらほぼ毎日聴いていた。

 

Triple H “Retro Future”

男2+女1の三角関係的な設定を含むユニットの世界観、そしてイドンくん、がドンピシャだった。

 

Peggy Gou “It Makes You Forget (Itgehane)”

来日行かなかったの悔やんでます。この曲とにかく最高じゃないですか?

 

AAAMYYY “BLUEV (Feat. Ryohu)”

正式加入されたTempalayの新作も良かったですし、いますごく惹かれているアーティスト。

 

クラーク内藤 “安倍晋三さんの髪型(Hairstyle Of Mr. Shinzo Abe)”

来年もクラークさんのファンです。

 

【酒井優考】

赤い公園 “消えない”

別媒体で公的なベスト・ソングは挙げたのでごく私的なものを。問答無用で今年のベスト・オブ・ベスト。特にBメロの不思議コード進行と歌詞が最高。この曲への熱い想いはレヴューにも書きました。津野米咲天才。

 

日食なつこ “white frost”

そんな赤い公園の記事を読んでくれたという日食なつこさん(ありがとうございます)から1月リリースのアルバムの先行曲がギリ年内に滑り込み。田舎のない自分には、こういう感情がなくて憧れます。日食なつこ天才。

 

鈴木愛理×赤い公園 “光の方へ”

曲がいいのは最低ラインとして、ちょっと変なのが大事だと思っていて。今年の津野ワークスではRe:versedやYUKIへの提供曲もやっぱりちょっと変で、そこが最高です。津野米咲天才(本日2度目)。

 

ジオラマラジオ “Zombies!”

そんな津野米咲の誕生日祝いライヴで出会った衝撃のユニット。〈新鮮なセピア色〉みたいな、懐かしいのに色褪せてはいない感じ。分かるかなーこの矛盾。もっとでっかくなってください。ジオラマラジオ天才。

 

御多忙プピーピ “ハワ親”

この中では唯一天才ではないけど〈お手洗いでショーンペン〉のような脱力歌詞。外れたギター&ドラムス、ライヴでの寸劇。全て超弩級だし、理論を知って上手くなってからじゃ出せない味がある。やっぱり天才なのかも。

 

【天野龍太郎】

ayU tokiO “あひる”

 

“大ばか”、“一人暮らし”、そしてこの“あひる”。あまりにもセンチメンタルでナイーヴな『遊撃手』を聴くたび、胸が張り裂けそうになる。こんなにも優しくて悲しいストリングスの調べを、君は聴いたことがあるかい?

 

butaji “抱きしめて”

butajiの『告白』は未来のレコードだ。きっと10年後も聴かれているだろうし、もしかしたら100年後も聴かれているかもしれない。〈世界の隅っこ たった一人で肩を震わせて〉いる聴き手のひとりひとりに寄り添い、そのたびごとに親密な関係が取り結ばれていくはず。

 

tamao ninomiya “my tiny old vinyl”

ゆらゆらと揺れるシンセサイザーのリフレイン。無骨なビート。不安定なベースライン。透き通った歌声が、ほこりっぽいノイズの膜の向こうから聴こえてくる。歪さと純真さ、親密さと刺々しさとが奇妙に溶け合っていて、聴き手を拒絶しながら受け入れる。壊れた、でも何物にも代えがたいベッドルーム・ポップ。

 

本日休演 “ダンス・ダンス・ダンス”

こんなに美しい歌を遺してどこかへ行っちゃうなんて、ちょっとカッコつけすぎなんじゃない?

 

んミィ “ひかりのうた (Live Version)”

逃避行のようなあなたの前髪が風に吹かれてどこへでも行ける気がする
プラネタリウム
小さな君の胸が息を吸うたび膨らむのを見ていた