新しい音楽とはいつも思いがけないところで出会います。友人からのおすすめや、YouTubeのサジェスト動画、ストリーミング・サーヴィスのプレイリストなど、場合によってさまざまです。サブミッション・メディア〈TOWER DOORS〉は、そんな思いがけない音楽と出会える場所を目指しています。
TOWER DOORSは人気の楽曲を再生リストにまとめており、毎週火曜日に更新しています。これまでは上位5曲のみをピックアップしていましたが、楽曲数が増えてきたこともあり、いまは上位10曲をリストにしています。こちらもぜひチェックしてみてください。
それでは、7月第4週に紹介した3組のアーティストと楽曲を振り返っていきましょう。
kim taehoon “DON'T LET ME DOWN”
kim taehoonは23歳のトラックメイカー/シンガーです。2019年2月にデビュー・シングル“Ginger Ale”をリリースし、その後もコンスタントに楽曲を発表し続けています。
“DON'T LET ME DOWN”は6月26日にリリースされたばかりの最新シングル。ダークで不穏なムードのイントロから、軽快なリズムとポップなメロディーに現れる展開に不思議と引き込まれていきます。ベッドルーム・ファンク的なサウンドでありながら、ラップ・パートもあるジャンルレスな楽曲で、彼の多彩な才能が垣間見えます。
Vid Thë Kid “Never Go Backwards”
2018年10月に、ヴォーカリストのKylieとトラックメイカーのKöki、DJのIbuKiの3人で結成されたVid Thë Kid。静と動のコントラストが効いたサウンドと、メンバー3人の個性が混ざり合った楽曲が魅力です。
7月24日にリリースされたニュー・シングルが、この“Never Go Backwards”。Kylieが美しいメロディーを静かに歌い上げる前半から一転、中盤でトラップ~EDM風のアッパーなサウンドに様変わりするのが新鮮です。メンバーにトラックメイカーとDJがいるという特殊な編成から、おもしろい化学反応が生まれていることが感じられます。
ウワノソラ “打ち水”
ウワノソラは2012年に大阪で結成されたバンドで、現在はヴォーカルのいえもとめぐみと、ギターの角谷博栄の2人で活動しています。オールド・ポップスやAOR、シティ・ポップなどからの影響を感じさせる洗練された楽曲が特徴的です。2019年6月26日には3枚目のアルバム『夜露』をリリースしたばかり。
“打ち水”は2017年のセカンド・アルバム『陽だまり』に収録。アコースティック・ギターとピアノのハーモニーが奏でる澄み切った旋律が、夏の始まりを思わせます。さまざまな音楽からの影響が一つの美しい曲に落とし込まれていることに驚かされる一曲です。
7月の長い梅雨も終わり、夏が本格的にやってきました。〈フジロック〉は終わってしまいましたが、〈SUMMER SONIC〉などのさまざまなフェスがこれから開催されるので、音楽好きにはたまらない季節ですよね。今年の夏も、ぜひ素晴らしい音楽ライフをお送りください。TOWER DOORSはみなさんのリスニング体験を豊かにするような楽曲をこれからも紹介していきますので、夏フェス期間中も欠かさずチェックしていただけるとうれしいです。