ルシアーナ・ソウザとケルン放送局のビッグバンドと、このバンドのコンポーザー・イン・レジデンスであるヴィンス・メンドーサとのコラボ。録音は2017年2月のコンサートにまで遡る。『ストリーテラー』と題されたこの企画にはブラジルの作曲家の作品が9曲、さらにメンドーサの楽曲を加え10曲が収録された。メンドーサ・アレンジのまろやかなブラスの響きとルシアーナの声のブレンドの美しさにはっとさせられる。スウィンギーなビッグ・バンドにはない響き、素晴らしいアレンジと演奏だ。ポピュラー・ミュージックによる大衆の大衆のためのポピュリズムへのレクイエム、日本もブラジルも大変だな。