マーカス・ミラーが来日公演を開催する。2022年9月17日(土)、18日(日)、19日(月・祝)にビルボードライブ大阪で、9月21日(水)、22日(木)にビルボードライブ横浜で、9月24日(土)、25日(日)、26日(土)、27日(日)、28日(水)にビルボードライブ東京でライブを行う。

マーカス・ミラーといえば、名実ともに現代最高峰かつ多大な影響力を持つ世界的なベーシスト/プロデューサーだ。その30年以上のキャリアにおいて常にトップに君臨してきた彼は、グラミー賞のほか、オランダやフランスといった各国の音楽賞を受賞しており、2013年には〈ユネスコ平和芸術家〉に任命されるなど、世界的にリスペクトされている音楽家である。

オフィシャルサイトのバイオグラフィーを見ると、彼の素晴らしい経歴を振り返ることができる。

その独特なベースサウンドは、たとえば、現在も大きな影響力を持つグローヴァー・ワシントン・Jr. & ビル・ウィザーズの大名曲“Just The Two Of Us”(81年)やルーサー・ヴァンドロスの“Never Too Much”(81年)といったヒット曲の数々で聴くことができるだろう。

グローヴァー・ワシントン・Jr.の80年作『Winelight』収録曲“Just The Two Of Us” 

ルーサー・ヴァンドロスの81年作『Never Too Much』収録曲“Never Too Much”

さらに、チャカ・カーン、デイヴィッド・サンボーン、ハービー・ハンコック、エリック・クラプトン、アレサ・フランクリン、ジョージ・ベンソン、エルトン・ジョン、ブライアン・フェリーといった、音楽史にその名を刻む輝かしいアーティストたちと共演してきてもいる。ファンク、ソウル、R&B、ジャズ、フュージョン……あらゆるジャンルを横断するベースプレイヤーとして知られるマーカスは、「Bass Player Magazine」の〈現世代でもっとも影響力のあるジャズプレイヤー〉の10人のリストに選出されている。

そんな演奏家としての素晴らしいキャリアに加えて、ルーサー・ヴァンドロスとの15年にわたる作曲・プロデュースのパートナーとして、13作連続のプラチナセラーを達成しているのも重要なポイントだ。そのうちの7作はマーカスのプロデュースによるもので、『Power Of Love』(91年)は最優秀R&Bボーカルと最優秀R&Bソングを受賞した。

 ルーサー・ヴァンドロスの86年作『Give Me The Reason』収録曲“I Really Didn’t Mean It”

ルーサー・ヴァンドロスの91年作『Power Of Love』収録曲“Power Of Love / Love Power”

そして、マーカスといえば、80年代のマイルス・デイヴィス・バンドへの参加が有名だろう。マイルスのツアーに数年間参加したのち、マーカスはマイルスと親密な間柄となり、『Tutu』(86年)、『Music From Siesta』(87年)、『Amandla』(89年』と3作をプロデュースした。特に高名なのは『Tutu』で、この作品をきっかけとしてマーカスはジャズ史にその名を刻んだと言っても過言ではない。

マイルス・デイヴィスの86年作『Tutu』収録曲“Tutu”

そのほかにもマーカスは映画やTVシリーズへの貢献で知られ、多くの作品に作曲家としてクレジットされている。特に有名なのは、故チャドウィック・ボーズマンとスターリング・ブラウンが出演した「マーシャル」(2017年)の音楽。同作は数々の賞を受賞しており、マーカスの音楽家としての名をさらに高めた。

2017年作『Marshall (Original Motion Picture Soundtrack)』収録曲“For The Love Of Freedom”

そして、当然マーカスは自身のプロジェクトやバンドリーダーとしても活躍しており、12作以上のアルバムを発表しているうえ、世界中をツアーしてきた。

そんなマーカスが、満を持してビルボードライブのステージにカムバックを果たす。今回は、上記のとおり、ポップミュージック史上の重要な名盤・名曲の誕生に大きく貢献してきた才能による生演奏を堪能できる、またとない機会だろう。

2008年のライブ動画

2022年のライブ動画

今回は5人編成で来日するので、彼のベースはもちろん、そのプレイを中心としたバンドの強力な演奏にも期待が高まる。他の追随を許さない卓越したテクニックとグルーヴを、現場ではビシバシと感じられるだろう。

また、選曲はマーカスの自作曲やプロデュース曲、あるいはカバーなど、彼のレパートリーが縦横無尽に披露されるはず。マイルス・デイヴィスやルーサー・ヴァンドロスとの名曲の数々が披露されるのかどうか……どんな曲を演奏し、それをどう料理するのかも、この来日公演の大きな見どころだ。

常にベースの可能性を押し広げてきた彼が、2022年の日本でどんなマジックを巻き起こしてくれるのか。とにかく期待が高まるばかりだ。絶対に見逃さないでほしい。

 


LIVE INFORMATION
マーカス・ミラー
Marcus Miller

2022年9月17日(土)、18日(日)、19日(月・祝)ビルボードライブ大阪
1stステージ
開場/開演:15:30/16:30
2ndステージ
開場/開演:18:30/19:30
サービスエリア/カジュアルエリア:13,500円/12,900円
http://www.billboard-live.com/pg/shop/show/index.php?mode=detail1&event=13531&shop=2

2022年9月21日(水)、22日(木)ビルボードライブ横浜
1stステージ
開場/開演:17:00/18:00
2ndステージ
開場/開演:20:00/21:00
サービスエリア/カジュアルエリア:13,500円/12,900円
http://www.billboard-live.com/pg/shop/show/index.php?mode=detail1&event=13532&shop=4

2022年9月24日(土)、25日(日)ビルボードライブ東京
1stステージ
開場/開演:15:30/16:30
2ndステージ
開場/開演:18:30/19:30
サービスエリア/カジュアルエリア:13,500円/12,900円
http://www.billboard-live.com/pg/shop/show/index.php?mode=detail1&event=13530&shop=1

2022年9月26日(月)、27日(火)、28日(水)ビルボードライブ東京
1stステージ
開場/開演:17:00/18:00
2ndステージ
開場/開演:20:00/21:00
サービスエリア/カジュアルエリア:13,500円/12,900円
http://www.billboard-live.com/pg/shop/show/index.php?mode=detail1&event=13530&shop=1

※本公演は新型コロナウイルス感染症対策用の座席レイアウトを使用し、公演を実施いたします
※本公演は映像収録が入る可能性がございます。お客様が映像に映りこむ場合もございますので、あらかじめご了承ください
※ご来場前に必ず〈新型コロナウイルス感染症対策について〉のページ内の〈お客様へご協力のお願い〉をご確認ください
ビルボードライブ大阪:http://www.billboard-live.com/membersarea/20200625_notice_osaka.html
ビルボードライブ横浜:http://www.billboard-live.com/membersarea/20200625_notice_yokohama.html
ビルボードライブ東京:http://www.billboard-live.com/membersarea/20200625_notice.html

■メンバー
マーカス・ミラー(ベース/バスクラリネット)
ジュリアン・ポラック(キーボード)
ドナルド・ヘイズ(サクソフォン)
ラッセル・ガン(トランペット)
セドリック・ムーア(ドラムス)