風変わりな子ども時代を回想した著作「Chaise Longue」と地続きの7作目。ここでの彼は大々的にヒップホップ的サウンド・アプローチを試みつつ、実父イアン・デューリーの諸作に肉迫するような不気味なほどクールでファンキーな音絵巻を紡いでみせている。ダミ声の退廃的な響きは父よりもむしろセルジュ・ゲンズブールに近く、ねばっと絡みついて離れなくなるのでご注意を。