ルイス・コールが率いるノウワーのサポートメンバーとしても注目を集める、ベーシストでコンポーザーのサム・ウィルクスと、ピアニスト/キーボーディストとして活躍するジェイコブ・マンがデュオ名義では初来日を果たす。

2022年には実験的でジャンルレスなフルレングスアルバム『Perform The Compositions Of Sam Wilkes & Jacob Mann』をデュオとして発表した彼ら。サム・ウィルクスのアパートでのジャムセッションを起点に制作されたアルバムだけあって、親密な空間でのセッションは彼らにとって原点ともいえる。

SAM WILKES, JACOB MANN 『Perform The Compositions Of Sam Wilkes & Jacob Mann』 Leaving/ASTROLLAGE(2022)

今回の来日公演の会場は、ステージと客席の呼吸が交わるような空間=ビルボードライブというだけあって、アルバムにも散りばめられた自由な音楽的インスピレーションを存分に感じ取ることができそうだ。そんな贅沢なライブは、2023年10月25日(水)にビルボードライブ東京、10月26日(木)にビルボードライブ大阪にて開催される。きっと現行のLAアンダーグラウンドシーンをリアルに体験できる、貴重なステージになるだろう。

前述したとおり、ノウワーのサポートメンバーとしての接点で語られることの多いサム・ウィルクスとジェイコブ・マンだが、実際のところ彼らの交友関係はUSC (南カリフォルニア大学)時代から10年以上も続いており、いわば盟友である。サム・ウィルクスはサックス奏者のサム・ゲンデルとの活動でも注目を集め、昨年はサム・ゲンデル&サム・ウィルクス名義で東京・立川で開催された〈FESTIVAL FRUEZINHO 2022〉にも出演した。

サム・ゲンデル&サム・ウィルクスの2021年作『Music For Saxofone And Bass Guitar More Songs』収録曲“I SING HIGH”

一方、ジェイコブ・マンもLAシーンを象徴するプロジェクト〈ジェイコブ・マン・ビッグ・バンド〉を率いており、同プロジェクトでのアルバム『Greatest Hits』(2022年)にはサム・ウィルクスをはじめ、ルイス・コールやクリスチャン・ユーマンら身近なコミュニティの面々が参加、独自のジャズアンサンブルを完成させている。

ジェイコブ・マン・ビッグ・バンドの2022年作『Greatest Hits』収録曲“Banana Phone Bill”

そんな個人活動でも高い評価を得ている2人のライブは、緊張と緩和の連続だ。デュオのミニマルなアンサンブルは、ときにはスリリングに、ときにはリラックスしたサウンドを生み出す。ジャンルにとらわれない自由さと定型との間の際を攻めるような緊張感は、2人の絶対的な信頼感があってこそ成立する〈業(わざ)〉であり、緊張がほどけてもしっかりオーディエンスを繋ぎ止めて離さない緩和との塩梅も、編曲/アレンジの高い強度があってこそである。

サム・ウィルクス&ジェイコブ・マンによる〈Break Room Sessions〉でのパフォーマンス映像

まさに音楽のカタルシスを体現したような彼らの演奏は、これまでに経験したことのない音楽体験となるはずだ。あなたの音楽観を揺るがすかもしれないステージを、ぜひお見逃しなく。

 


LIVE INFORMATION
Sam Wilkes & Jacob Mann
サム・ウィルクス&ジェイコブ・マン

2023年10月25日(水)ビルボードライブ東京
1stステージ
開場/開演:17:00/18:00
2ndステージ
開場/開演:20:00/21:00
サービスエリア/カジュアルエリア:7,900円/7,400円(1ドリンク付)
http://www.billboard-live.com/pg/shop/show/index.php?mode=detail1&event=14377&shop=1

2023年10月26日(木)ビルボードライブ大阪
1stステージ
開場/開演:17:00/18:00
2ndステージ
開場/開演:20:00/21:00
サービスエリア/カジュアルエリア:7,900円/7,400円(1ドリンク付)
http://www.billboard-live.com/pg/shop/show/index.php?mode=detail1&event=14378&shop=2

※本公演はClub BBL会員、および一般販売をWEB受付のみ実施いたします
※法人会員は電話にてご予約承ります

■メンバー
サム・ウィルクス(ベース)
ジェイコブ・マン(キーボード)