ナイジェリアのバーナ・ボーイが7枚目のアルバムをリリース。イギリスを代表するラッパーになったデイヴ、ウータン・クランのRZAとGZAなど豪華ゲストと共に制作された本作は、これまで以上にハイライフやヒップホップという自身の音楽的嗜好を攪拌した深化作と評することができる。一方で、アマピアノの香りが漂う“Giza”、ミニマルな音作りが際立つ“On Form”など、これまでの作品ではあまり見られなかった挑戦的な曲も少なくない。随所でみずからラップするように、バーナ・ボーイは多くの栄光を勝ち取ってきたが、その栄光に胡座をかくような真似はしないと示す快作だ。