トラヴィス・スコットやダニー・ブラウンといった面々に認められてワープと契約した英エレスメア・ポート出身のプロデューサーが3年かけていよいよアルバム・デビュー。オープニングを飾るリード・トラックの“Embers”が示すように、往年のトランスっぽい音色をネタ使いしながらもザクザクに破壊してそこから神秘的な快感を取り出すようなサウンドが謎に楽しくて困る。ノイズの合間から轟くスピリチュアルなメロディーやドラムマシーンの響き、破壊的な切り口を残したリズムの奔流が奇妙な気持ち良さへと直結していく全8曲。よく考えればアーティスト・ネームも凄いわけで、まさに神をも恐れぬ痛快作か。