fhánaのいろいろな音を担当している、kevin mitsunaga(ケビン ミツナガ)です。今年の冬は暖かいですね~。東京に住んでいるのですが、今年はほとんど雪が降った日もなくあっという間に春になってしまいそうです。春……それは新しい出会いや新しい環境にワクワクする季節。まだちょっとだけ早い気がしますが、今回は春にピッタリな邦楽曲を紹介したいと思います。

ROUND TABLE, Nino 『Distance』 flying DOG(2008)

 まずは1曲目、ROUND TABLE featuring Ninoの“恋をしてる”。アニソン業界の大先輩、北川勝利氏が率いるROUND TABLEの最高にアガるポップ・チューン! 春といえば〈恋〉の季節。そうさ、僕らはいつも“恋をしてる”! どんどん歩くスピードが速くなりそうな4つ打ちのリズムと、絡み合うピアノ、ストリングス。カッティング・ギターが気持ち良い。僕は曲を作るときについつい音をたくさん重ねてしまうのですが、こんなふうにシンプルな楽器と構成でグッとくる曲が作りたい!

くるり 『NIKKI』 スピードスター(2005)

 続いて2曲目、くるり“Birthday”。僕の青春の大部分を占めていると言っていいくらい思い入れが強いくるりの楽曲から“Birthday”です。この曲に対する僕のイメージは、春になる直前のまだちょっと肌寒い時期のあの感じ。サビが終わった後のパートで、小節の頭に8分休符(タメ)が入る演奏になるのですが、ここで春一番を告げる突風が吹いている風景が目に浮かびます。でもただ爽やかなだけじゃない、少し暗さを感じるコードがチラッと顔を出すところが本当に好き……。

空気公団 『ぼくらの空気公団』 fuwari studio(2010)

 3曲目は、空気公団の“青い花”。TVアニメ「青い花」のオープニング主題歌。3分未満という短い曲なのですが、それが良い! あまりにも美しい歌詞、メロディーライン、サウンドに圧倒されたまま曲は締めくくられ、ものすごく爽やかな読後感に包まれます。あっという間に過ぎ去ってしまう音たちが、咲いてはすぐに散ってしまう桜の姿となんだか重なります。刹那的で泣ける……。

 さて、いかがだったでしょうか。改めて春に合いそうな曲をいろいろと聴き返していて思ったのですが、洋楽に比べて邦楽は春に似合う曲が多いなと感じました。もしかしたら、日本は他の国に比べて四季折々の季節がハッキリしていて、季節感が印象に残りやすいからなのかもしれませんね!

 皆さんのオススメの楽曲があったらぜひSNSなどで教えてください! それではまた次回お会いしましょう! またね!

 


kevin mitsunaga
佐藤純一、towanaと組んだユニット、fhánaのいろいろな音を担当。fhánaとしてはデビュー10周年イヤーを締め括るメジャー・ファーストEP『Beautiful Dreamer』(コロムビア)も好評リリース中。3月12日にクレナズムとのツーマン〈Sound of Scene #02〉も控えるなか、5月にはビルボードライブ横浜と大阪にて〈fhána Billboard Live Tour 2024〉の開催も決定したばかり。さらなる最新情報は〈http://fhana.jp/〉にて!