こんにちは佐藤です。このテキストを書いているのは12月。師走です。fhánaのデビュー10周年記念ライヴ〈There Is The Light〉が良い形で終わって一安心したのも束の間、むしろライヴ前よりも怒涛の忙しさになってしまいました。

 そんななか、映画「キリエのうた」を観てきました。高校生の頃から岩井俊二監督の大ファンの僕からしても素晴らしい映画でした。そして映画の主演を務め、主題歌も歌っているアイナ・ジ・エンドさんの才能には目を見張りました。芝居も歌も素晴らしかったです。

Kyrie 『DEBUT』 avex trax(2023)

 というわけで1曲目はアイナ・ジ・エンド演じるキリエが歌った映画の主題歌“憐れみの讃歌”です。作詞作曲は映画の音楽も担当する小林武史大先生です。寂しげな歌い出しから始まり、後半に行くにしたがって熱を帯びていくメロディーとアレンジ。そしてアイナ・ジ・エンドの歌が本当に胸を打ちます。

BiSH 『KiLLER BiSH』 avex trax(2016)

 その流れで2曲目はアイナ・ジ・エンドさんがメンバーだったBiSHの“オーケストラ”。映画に感動して帰宅するやいなや“憐れみの讃歌”のMVをYouTubeで観た後BiSHのライヴ映像の数々がオススメに表示されて、これまたどの曲も素晴らしく食い入るように観ていたのですが、そのなかでも特に感動したのが“オーケストラ”でした。何というか、全然違うグループですがエモさのベクトルがfhánaに近い気がしました……。

PAT METHENY 『Bright Size Life』 ECM/ユニバーサル(1976)

 3曲目はスーパー・ジャズ・ギタリスト、パット・メセニーの“Bright Size Life”。76年の同名デビュー・アルバムの表題曲です。パットメセニーを最近よく聴いていたのですが、美しくてマイルドなギターの音色とメロディアスでテクニカルなギター・プレイと哀愁漂うコードワークがやはりデビュー・アルバムにして名盤ですね。

 さて、12月20日にはfhánaのメジャー・ファーストEPとなる『Beautiful Dreamer』が発売されました。年明けにはこのEPを引っ提げたアジア・ツアー。またライヴでお会いしましょう。楽しみにしていてください。

 


佐藤純一
kevin mits­unaga、towanaと組んだユニット、fhánaのサウンド・プロデュースを担当。fhánaとしてはデビュー10周年イヤーを締め括るメジャー・ファーストEP『Beautiful Dreamer』(コロムビア)をリリースしたばかり。P74のインタヴューもご覧ください! 年明けには韓国~台湾~東京を巡るアジア・ツアーも控えるなか、個人としては角巻わためのアルバム『Hop Step Sheep』にプロデュース参加もしています。最新情報は〈http://fhana.jp/〉にて!