メジャー契約した前作『Conflict Of Interest』(2021年)がキャリア最高の全英2位を記録したロンドン出身ラッパーのニュー・アルバム。徐々に広げてきた音楽性は今回もさらに拡張され、ケイノとレッチ32をフィーチャーした“Mount Rushmore”で根源にあるグライムの血を見せつけつつ、ムーンチャイルド・サネリーとの先行シングル“Laps”やサンファを迎えたシリアスな“Double Standards”、アンノウンTとのエネルギッシュな“Blood On My Hands”など間口の広い楽曲を連発。“Tumbi”や“Blessings”など中盤以降でアフロビーツやアマピアノへのアプローチが際立って響いてくるのも印象的だ。