2014年の再結成以降、断続的な活動を続ける彼らの9年ぶりとなる4作目。ピート・ドハーティとカール・バラーがジャマイカでデモを作り、その後イギリスにあるバンドのホーム・スタジオで録音したという本作は、人間的にも落ち着き、安定した関係性を築き上げられている4人ならではのスマートな好盤だ。拳を振り上げながらの大合唱が目に浮かぶ“Run Run Run”、レゲエ・パートを挿む“Be Young”、場末の酒場が似合いそうなジャズ・ブルース“Baron's Claw”などソングライティングに溢れる人間味は不変なうえで、とにかくプロダクションが整理されていて聴きやすい。素直に喜ぼう。これは傑作だ。