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リイシューは冬の口どけ

KASHIF Love Changes: Expanded Edition Arista/Funky Town Grooves(1987)

 まずはロッド・テンパートンと同じく2016年に天に召された才人……カシーフの87年作『Love Changes: Expanded Edition』(Arista/Funky Town Grooves)を推薦。クインシー軍団ら西海岸クランの隆盛に対し、クールなNYサウンドでブラコン・シーンに躍進したシンガー/プロデューサーですが、この4作目はニュー・ジャック・スウィングなどストリート系のサウンドが台頭して勢力図が入れ替わりつつあった過渡期の一枚になります。ゆえに軽く見られてきたブツではありますが、いま聴けばそのぶん歌に重きを置いた作品として楽しめるはず。そして、顔ジャケはやっぱり良いものですね。

 

KARYN WHITE Karyn White: Deluxe Edition Warner Bros./BBR(1988)

 で、その時代に飛ぶ鳥を落とす勢いだったチームというと、LA・リード&ベイビーフェイス。当時の彼らの代表作のひとつこそ、このたび豪華盤でリイシューされたキャリン・ホワイトの88年作『Karyn White: Deluxe Edition』(Warner Bros./BBR)であります。これは12インチのさまざまなヴァージョンや、ジェフ・ローバー名義の客演曲などを特盛りにした資料価値のある2枚組。こういうジャケもいいですね。

 

BETTY WRIGHT Betty Wright Epic/Funky Town Grooves(1981)

 そして、最後はベティ・ライト最後の秘境(?)だったエピック時代の2枚が初CD化! ここではビル・ウルファージョン・バーンズティト・ジャクソンという当時のジャクソンズ人脈の名も目立つ81年作『Betty Wright』(Epic/Funky Town Grooves)を掲載しておきましょう。 *出嶌孝次