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クリストファー・クロスがBillboard Liveに登場! この春、爽やかなAORサウンドに身を委ねたい

クリストファー・クロスがBillboard Liveに登場! この春、爽やかなAORサウンドに身を委ねたい

80年代のAORを代表するシンガー・ソングライター、クリストファー・クロスが4月24日(火)から29日(日)にかけ、Billboard Live TOKYO&OSAKAでライヴを行う。

79年末、アルバム『Christopher Cross(南から来た男)』でデビューしたクリストファー・クロス。当時、ドゥービー・ブラザーズのメンバーとして知られていたマイケル・マクドナルドがバッキング・ヴォーカルで参加した“Ride Like The Wind”やニコレット・ラーソンが参加した“Say You'll Be Mine”などのシングルがヒットし、翌80年に同作は全米アルバム・チャートで6位にまで上昇する。クロスの透き通るような美しいハイトーン・ヴォイスと親しみやすいメロディーラインは多くのポップスのファンの心を惹きつけ、同作はいまで言う〈ヨット・ロック〉の代表的作品として位置づけられている。

『Christopher Cross』における一聴してリラックスしたムードの心地良いサウンドはその実、当時の腕利きスタジオ・ミュージシャンや凄腕プレイヤーたちによる演奏によって支えられていた。ラリー・カールトンとエリック・ジョンソンはそれぞれギター・ソロを披露しているし、バッキング・ヴォーカルには前述のマクドナルドやラーソンのほか、JD・サウザーやイーグルスのドン・ヘンリーといった偉大なシンガーたちも参加している。そういったミュージシャンたちの歌や演奏を束ね、優れた編曲を行ったのは録音当時まだ20代後半だったクロス自身である。

そんなデビュー作『Christopher Cross』は81年のグラミー賞で5部門を独占。史上初の主要4部門受賞は、名実ともにクロスをポップ・スターの座に押し上げることとなった。それもこれも、歌と演奏から作編曲までこなしてしまうクロスの天才性ゆえだろう。

2016年のライヴ映像。“Sailing”をはじめ、代表曲を4曲演奏。
70年代や80年代とほぼ変わらないクリストファー・クロスの美しい歌声に驚かされる
 

同作のなかでも大ヒット・ソングとなり、高い評価を得たのは“Sailing”だ。同曲は80年、全米第1位に輝いた。軽やかなストリングスとシェイカーなどのパーカッション、爽やかな風が吹き抜けるようなライト・メロウ・サウンド、そして哀愁を湛えたメロディー……。“Sailing”はイン・シンクをはじめとして多数のシンガー、ミュージシャンがカヴァーし、歌い継がれている。このクロスのキャリアを代表する曲はきっと今回の来日公演でも歌ってくれるにちがいない。

“Sailing”とともにクリストファー・クロスの代表曲として挙げられるは、x〈ニューヨーク・シティ・セレナーデ〉の邦題でリリースされた81年の“Arthur's Theme(Best That You Can Do)”だろう。同曲はスティーブ・ゴードン監督による映画「ミスター・アーサー」の主題歌として発表され、全米1位を記録するとともに、アカデミー歌曲賞を受賞。一度聴いたら忘れられないノスタルジックな旋律は、70~80年代のアメリカン・ポップスを象徴する見事さだ。“Sailing”とおなじく“Arthur's Theme(Best That You Can Do)”も、ビリー・ジョエルをはじめ多くのシンガーによってカヴァーされ、いまに至るまで長く愛されている。

99年のライヴ映像。演奏しているのは“Arthur's Theme(Best That You Can Do)”
 

だが、80年代半ば以降、MTVが音楽シーンを席巻する時代に入ると、クロスのような〈アダルト・コンテンポラリー〉に分類される音楽は急速に支持を失ってしまう。しかし、それでも継続的に活動を行い、作品のリリースを続けてきたクロスは、いま再び黄金時代を迎えようとしている。

2010年代にクロスは3作のスタジオ・アルバムと2枚組ライヴ・アルバムをリリースしている。そのうち『Secret Ladder』(2014年)と昨年の『Take Me As I Am』は自身の自主レーベルからの作品。特にフラミンゴをアートワークにあしらい、自身の伝説的なデビュー作とセカンド・アルバム『Another Page』という全盛期の作品にオマージュを捧げた後者の『Take Me As I Am』は上質な快作だ。

『Take Me As I Am』における音楽性はデビュー時から大きく変わってはいないが、爽やかなメロディーと職人的な編曲の妙は、近作のなかでも際立っている。また、近作のなかでも軽快なリズムの曲が多く、なによりクロスの歌声が79年当時からほとんど変わっていないことに驚かされる。再発見と再評価が進むAORの代表格であるクロスだが、〈ヨット・ロック〉というタームに惹かれる若いリスナーは新作『Take Me As I Am』から彼の作品に触れてみてもいいかもしれない。

今回の来日公演では“Sailing”や〈ニューヨーク・シティ・セレナーデ〉もきっと演奏してくれるだろう。だが、往年の名曲とともに、最新作である『Take Me As I Am』の楽曲にも期待したい。同作の楽曲は“Sailing”などと一緒に演奏されてもまったく遜色ないエヴァーグリーンな響きを持っているのだから。この春、爽やかな空気を肌に感じながら、クリストファー・クロスの美しい歌声にBillboard Liveで包まれたい。

 


Live Information
クリストファー・クロス

4月24日(火)、25日(水)Billboard Live OSAKA
1stステージ:開場17:30/開演18:30
2ndステージ:開場20:30/開演21:30
サービスエリア 12,000円/カジュアルエリア 11,000円
★詳細はこちら

4月27日(金) Billboard Live TOKYO
1stステージ:開場 17:30/開演 19:00
2ndステージ:開場 20:45/開演 21:30
サービスエリア 10,800円/カジュアルエリア 9,800円

4月28日(土)、29日(日) Billboard Live TOKYO
1stステージ:開場 15:30/開演 16:30
2ndステージ:開場18:30/開演19:30
サービスエリア 10,800円/カジュアルエリア 9,800円
★詳細はこちら

▼出演予定メンバー
クリストファー・クロス(ヴォーカル、ギター)
マーシャ・ラミレス(バックグラウンド・ヴォーカル)
ステフシニー・カリー(バックグラウンド・ヴォーカル)
ジェリー・レオニード(ピアノ、キーボード)
アンディー・スズキ(サックス、キーボード)
ケビン・レヴィレンド(ベース)
フランシス・アーナード(ドラムス)

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