COLUMN

コンピ『Johnny Cash: Forever Words』 キャッシュの詩にグラスパーや故クリス・コーネルらがメロディーを乗せて…

FOREVER WORDS
ジョニー・キャッシュの詩にメロディーを乗せ、〈永遠の言葉〉がここに生まれ変わる!

VARIOUS ARTISTS Johnny Cash: Forever Words Legacy/ソニー(2018)

 ジョニー・キャッシュの荒ぶる魂は永遠に死なず――そんな思いを強く抱かせてくれるトリビュート盤『Johnny Cash: Forever Words』が登場。これは2016年に刊行されたジョニーの未発表詩集「Forever Words: The Unknown Poem」を元にさまざまなミュージシャンがメロディーをつけ、新たな命を吹き込んだ作品だ。各々がお気に入りの詩を手に取って曲作りに臨んでいるわけだが、ノスタルジックなストリングスをバックに朗々とした歌声を披露するエルヴィス・コステロ、ユニオン・ステーションと共にハートフルな空気を醸成しているアリソン・クラウス、ブルーに煙るサウンドスケープを描き出したロバート・グラスパーなど、敬愛するジョニーの言葉によってイマジネーションを刺激されたと思しき独創的なパフォーマンスが並んでいる。誠実さが滲むジョン・メレンキャンプの叫び、娘ロザンヌ・キャッシュの情感溢れる呟き、そしてクリス・クリストファーソンとウィリー・ネルソンによる静かな語らいも耳を捉えずにはおかないもの。

 そんななか特別な光を放っているのが、サウンドガーデンのクリス・コーネルによる“You Never Knew My Mind”。ご存じの通り彼は昨年5月にこの世を去っており、同曲は生前最後の録音となるものだ。ジョニーがサウンドガーデンの“Rusty Cage”をカヴァーしたことに対するお礼の返歌とも受け取れ、両者の魂の深い結び付きをイメージさせるエモーショナルな響きに何とも言えない感慨を覚える。味わい尽くすのに時間がかかりそうだ。