fhánaの和賀です。いよいよfhánaはツアーも始まりまして、まさかのポスト・ロックの聖地、シカゴのイヴェント・スタート!で旅をしております。日本は計4か所。非日常の空間へ、ぜひ遊びに来てね。そして、今回はそこはかとなく浮遊感のある3種類の曲をセレクト。浮遊感といっても、いろんな種類があるってとこで、シューゲイズは省いてあくまでポップなものを。それではどうぞ。

SUPERORGANISM Superorganism Domino/HOSTESS(2018)

 まずは、彗星のように現れた超多国籍ローファイ・スーパー・インディー・ポップ・バンド、スーパーオーガニズムのセルフ・タイトル・アルバムより“Everybody Wants To Be Famous”。家でYouTubeを見ていたら、彼(彼女)らのKEXPのパフォーマンスをたまたま見つけて大ハマリ。サイケでエキセントリックで信じられないくらい緩くて(ペイヴメントみたい!)、なんか聴いたことない音なんです。でもあくまでポップ。いまいちばんライヴを観てみたいバンドのひとつ。

 

ストレイテナー Future Soundtrack ユニバーサル(2018)

 続いては、ストレイテナーのニュー・アルバム『Future Soundtrack』より珠玉のラヴソング“Boy Friend”を。ストレイテナーは高校生の頃からずっと大好きで、絶えず聴き続けているバンドのひとつ。この“Boy Friend”はホリエさんの語りかけるような歌がとにかく優しくて、そこに寄り添う、柔らかく景色を描くようなアレンジが本当に素晴らしい。ロック・バンドのラヴソングってカッコいいよなって純粋に思わせられる一曲。

 

TEENAGE FANCLUB Shadows PeMa(2010)

 3曲目は、グラスゴー最高のギター・ポップ・バンド、ティーンエイジ・ファンクラブの2010年のアルバム『Shadows』より“Baby Lee”。ある種の原点回帰とも言われた今作に収録されている12曲は、どれも目覚ましいような派手さもなければ憧れの対象になるようなヒロイックさもないけど、身近に寄り添って自分とともに時間を過ごしてくれるような楽曲ばかり。“Baby Lee”は、ソフト・ロック的なアレンジ、スロウコアのような繰り返されるメロディーが妙に人懐っこく、ジワジワと沁み入るよう。そこはかとなく感じられる浮遊感が心地良く、なんだか都会の喧騒から少し離れて、外で珈琲でも飲みたくなります。家で音楽聴くときはこういう感じの曲を聴くことが多い気がします。沁みる。ではまた次回!

 


yuxuki waga
佐藤純一(FLEET)とs10rwのyuxuki waga、kevin mitsunaga(Leggysalad)という3人のサウンド・プロデューサーと、ヴォーカリストのtowanaから成るユニット、fhánaのギターを担当。3月にリリースされたニュー・アルバム『World Atlas』(ランティス)を引っ提げたツアー〈World Atlas Tour 2018〉がいよいよスタート。その一環となる海外公演も5月のシカゴに続き、カナダはモントリオールで8月4日に行われる〈Otakuthon 2018〉への出演が決定しています。この夏には〈OTODAMA SEA STUDIO〉〈Animelo Summer Live〉といった大型イヴェント/フェス出演も決定しているので、公式サイト〈http://fhana.jp/〉の確認をお忘れなく!