INTERVIEW

Reol 『事実上』 〈私は、サブカルチャーではないんじゃないかな〉メインストリームを意識して間口を広げるためのアルバム

Reol 『事実上』 〈私は、サブカルチャーではないんじゃないかな〉メインストリームを意識して間口を広げるためのアルバム

タワーレコードでは、Reol『事実上』のリリースを記念して、フリーマガジン〈TOWER PLUS+〉の臨時増刊号〈別冊TOWER PLUS+〉を10月17日(水)に発行! ここではその中面に掲載されたインタヴューを特別掲載いたします!
※タワーレコードオンラインを除く全店で開店時より配布スタート。ただし、天候や交通事情により入荷が遅れる場合がございます。 ※別冊TOWER PLUS+は無くなり次第終了となります。

Reol 事実上 CONNECTONE(2018)

稀代のゲームチェンジャー、Reol新章突入。『事実上』と名付けられた1stアルバムの意義とは?

動画共有サイトで2億5千万再生、YouTubeチャンネル登録者数76万人、Twitterフォロワー29万人を突破という、圧倒的数値が証明する驚異のエビデンス。あなたは、シンガー・ソングライターReolをご存知だろうか? ある人はネットシーンで爆裂した才能“れをる”名義での初期アルバム『極彩色』から知ったかもしれない。ある人は海外からも注目された驚異のクリエイティヴを誇る3人組ユニット“REOL”から知ったかもしれない。そんな中、目標をメインストリームに移し“Reol”名義で再起動した彼女が、1stアルバム『事実上』を10月17日にリリースする。

結論から言おう、ポップかつエッジーな世界観によって心に突き刺すメロディーと言葉を持つ、大傑作アルバムの誕生だ。本作には、NHK Eテレで放送された「メジャーセカンド」エンディング・テーマ“SAIREN”や、専門学校HAL(東京・大阪・名古屋)2018年TVCMソング“サイサキ”という話題作も収録されている。さらに、アルバムにおける最新リード曲“激白”が誇る感情を鷲掴みにする刹那ポップ展開、“十中八九”や“煩悩遊戯”が解き放つ時代とリンクする尖りまくったポップセンスの高さ、“真空オールドローズ”、“ミラージュ”などで畳み掛けていく快楽ポイント高い作品力によって解放されていく感情の高ぶり。何度もリピートしたくなる中毒性ある快作の誕生だ。

「私もこれがチャート1位じゃなかったら、ちょっと音楽シーン信じられないなって感じですね」と、Reolはいたずらな表情で微笑む。メインストリームを串刺しにするという野望を持つReol。赤裸々に自分自身をさらけ出しながら、満を持して解き放った意欲作がアルバム『事実上』なのだ。

「1番聴きやすいというか、私をはじめて知っていただくのに最適なアルバム作品だと思っています。いろんなルーツを通ってきているなかでアウトプットが偏りすぎてないというか。いい意味でメジャーでやる意味とちゃんと向きあえた作品ができました」

そもそも、ネットシーンで圧倒的地位を確立したReolが、なぜコミュニティーが細分化し、ヒットの方程式を見失ったメジャーシーンを目標にするのだろうか? そんな問いに対して筆者は、ネット発ロックシーンを席巻し今や日本の音楽シーンを牽引する存在となった米津玄師に次ぐネクストは、Reolが背負っていくのではと夢想する。

「私は出自がネット系なので、いわゆるサブカルチャーな存在と思われていると思うんです。でも、そんなシーンで活動していくなかでズレというか、自分の理想と求められてることのズレを感じていて。ふと〈私は、サブカルチャーではないんじゃないかな〉って思ったんです。自分がやりたいことはサブカルではなかった。メインストリームを意識して間口を広げるためのアルバムを作りたかった。今回、CONNECTONEレーベルに移籍して素晴らしいスタッフと出会い、満足いく楽曲を生み出すことができました」

突然の移籍発表。3月にリリースしたお披露目ミニ・アルバム『虚構集』のリリース。6月に東京、大阪で開催されソールドアウトしたワンマン公演〈刮目相待〉の成功。今秋、フルアルバム『事実上』のリリース。印象的なキーワードを練られた伏線で回収し、様々な問いを作品力で乗り越えていく驚異のアーティスト・パワー。すべては綿密に計算され、実行へと着実にプログラムされている? Reolの頭の中のCPUは一体どうなっているのだろうか。

「アルバム構想を考えるにあたって、3月に出したミニアルバム『虚構集』と対になる作品を作りたいと思いました。あの頃は、ユニット活動が終わってから、まだ自分の気持ちが切り替えられてなくて辛い思いをしていました。〈続いていた方の未来〉を想像してしまっていたんです……。〈このソロ活動自体が嘘なんじゃないか?〉そんな、違う世界線に移ってきたような感覚がありました。でも、今回アルバムを作っていくなかで、やっとソロ活動としての自分を受け入れられたんです」。作品を生み出す苦しみと喜び。アーティストは真摯に作品と向き合い吐き出すことで、癒されていくのかもしれない。

「ジャケットの色味を『事実上』は真っ赤にしました。生々しさ、人間のいいところもドロドロした悪いところも含めてます。感情を煮詰めるような作品を目指しました。先行配信した“サイサキ”と“SAIREN”を間に挟んだことで、自分が音楽で1番やりたいことは、聴き手に対して気持ちを訴えていくような作品作りだってことに気がつけたんです。気持ちですよね。それをフルでアルバムとして真っ直ぐに表現しました」

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