INTERVIEW

西川貴教 『SINGularity』 〈もう一度自分を探す〉本名名義のファースト・アルバム

西川貴教 『SINGularity』 〈もう一度自分を探す〉本名名義のファースト・アルバム

西川貴教が本名名義でファースト・アルバム『SINGularity』をリリース。これを記念して、タワーレコードではフリーマガジン〈TOWER PLUS+〉の臨時増刊号 〈別冊TOWER PLUS+〉を発行! ここでは中面に掲載されたインタヴューを特別掲載いたします。別冊TOWER PLUS+は、タワーレコード全店にて3月6日(水)開店時より配布中!
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西川貴教 SINGularity エピック(2019)

ヴォーカリスト・西川貴教が本名名義の1stアルバム『SINGularity』(シンギュラリティ)をリリースする。2016年にデビュー20周年を迎えたT.M.Revolution、2005年に始動したロックバンド・abingdon boys schoolとして活動、圧倒的なパワーと表現力を備えたヴォーカルを体現してきた西川。このタイミングでソロアーティスト〈西川貴教〉を立ち上げた背景には、彼自身の〈歌でやれることを追求したい〉という強い想いがあった。

「舞台やミュージカルもそうですが、ここ数年は音楽以外の仕事をやらせていただく機会が増えて。いろいろなジャンルの表現に触れることで、自分の歌の表現にもたくさんの影響を与えてもらえたと思うんですね。音楽のことでいえば、〈T.M.Revolutionはこうあるべき〉と何となく定義づけていた気もしていて。それを傍らに置いて、今一度、自分の歌でやれることを追求してみたくなったんです。希望を含めて、〈まだ伸びしろがあるはずだ〉と期待しているし、歌の表現をもう一度鍛錬してみたいなと」

アルバムには、TVアニメ「Fate/EXTRA Last Encore」OPテーマとしてヒットした1stシングル曲“Bright Burning Shout”に加え、Fear, and Loathing in Las Vegasとのコラボレーション楽曲“Be Affected”、澤野弘之との初タッグ作品となった「Thunderbolt Fantasy東離劍遊紀2」OP/EDテーマ“His/Story”、“Roll The Dice”などを収録。さらに布袋寅泰が楽曲提供した「映画刀剣乱舞」主題歌“UNBROKEN(feat. 布袋寅泰)”も収められるなど、年齢、ジャンルを超えたクリエイター/ミュージシャンとの刺激的な競演が繰り広げられている。

「布袋さんの楽曲は、最初のデモのときから〈こういう曲を聴きたかった〉という手応えがありましたね。ロックンロール、ファンクなど、いろいろな要素が混ざっているあのギターリフは、布袋さん以外からは出てこないと思うんですよ。レコーディングもご一緒させていただいたんですが、こちらのリクエストにどんどん応えてくれて、結局、全体を録り直したんです。その過程も刺激的だったし、ヴォーカリストとしても楽しかったですね。今回のアルバムに参加してくれた方が楽しんで作業をしてくれたのも嬉しくて。以前から興味があった澤野くんと一緒に曲を作る機会を持てたし、T.M.Revolution、abingdon boys schoolでもギターを弾いている柴崎浩さん、以前から交流があった大島こうすけさんも曲を書いてくれて。これまで自分と向き合ってくれた人たちが〈西川貴教〉のプロジェクトに手を挙げてくれたのは、本当に感慨深かったです」

さらに西川は「やりたいことがあるときは、できるだけカタチにしておくべきだと改めて思いました」と言葉を重ねる。

「今回のプロジェクトの構想はだいぶ前からあったんですが、ファンのみなさんやスタッフの理解を得られる形で進めていきたいという想いがあって、このタイミングになったんです。それはそれで良かったと思いますけど、Fear, and Loathing in Las VegasのKei(ベース/2019年1月12日に急逝)のこともあって、やりたいことがあるのなら、行動に移さないとダメだなと改めて感じました。誰でも明日は何があるかわからないし、〈あのとき、やっておけばよかった〉ということにならないためにも」

言うまでもなく、本作『SINGularity』の核にあるのは、西川のヴォーカルだ。現在の日本のシーンを象徴する優れたクリエイターたちの手による楽曲は、西川貴教というヴォーカリストの魅力を改めて示すとともに、その奥深い可能性を照らし出している。

「口幅ったい物言いですけど、〈もう一度自分を探す〉というところもあって。曲選びに関しても、〈これは今まで歌ったことがない〉というものを選んでるんですよ。〈聴きたいのはこれじゃなかった〉という反応もある程度は出て来るかもしれないですけど、むしろそれでいいと思っていて。そうやって可能性を広げていかないと、(〈西川貴教〉名義で)活動する意味が無いですから」

西川自身も「T.M.Revolutionともabingdon boys schoolとも全然違う音になった」と胸を張る『SINGularity』。アルバムリリース後に開催される1stツアーを含め、ソロアーティスト・西川貴教の存在はここから、音楽ファンに新鮮なインパクトを与えることになるだ
ろう。

「まだ1stアルバム『SINGularity』が出来上がったばかりだし、この先、いい意味でいろいろなブレが出て来ると思うんです。まわりのスタッフにも〈新人アーティストとして、0の状態からやっていこう〉と言ってるんですよ。〈西川貴教はこうじゃないといけない〉と固める必要はまったくなくて、いろいろ試しながら、〈ダメだったね〉、〈これは上手くいった〉と振り回してほしいなと。決まっているのは〈西川が歌う〉ということだけ。〈生ボーカロイド〉じゃないけど、〈こんな曲を歌わせたい〉というクリエイターにどんどん手を挙げてほしいなと思っています」

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