フリージャズ、ダブ、アンビエントといったジャンルを横断的に取り入れ、ベーシストとして、プロデューサとして多くの活動をしてきたビル・ラズウェルの久々のソロ・プロジェクト。ビルといえば、マテリアルなどグループでの仕事が目立つが、ソロでも数多くの興味深い実験を繰り返してきただけに待望の1枚だ。本作は、ハービー・ハンコック、ファラオ・サンダーズといった何度も共演を繰り返してきた面子に加え、レッチリのチャド・スミスも参加している。その音楽から受けるイメージは、70年代マイルスのサウンドを21世紀版としてアップデートしたような内容になっていて興味深い。