フランスの俊英ピアニスト=バティスト・トロティニョンの新作…にして、約13年ぶりになる全編トリオ作品! ドラムにジェフ・バラードを迎えたこともあり、遊び心も多分に含む先鋭的/刺激的なアプローチが全編で炸裂。物語性を全面に押し出しつつ、人間的な温もりを失うことのない美しいメロディはここに極まったと言えるでしょう。表情豊かな楽曲群も本作も魅力のひとつで、冒頭(1)の風格と気品溢れる空間から突如チック・コリアばりのスパニッシュに突入していく(2)、そして(どこかビートルズライクな)ポップなテーマから思案的なインプロに繋がる(3)の流れは絶品ですね。名曲だらけなのです!