2023年9月12日(火)に開催される〈intoxicate presents “EVENT 0433” #02〉について菊地成孔のコメント動画と渡辺一貴のコメントが届いた。

東京・有楽町に、2022年12月にオープンしたシアター〈I’M A SHOW アイマショウ〉とタワーレコードのフリーマガジン「intoxicate」のコラボレーション企画〈EVENT 0433〉。第1回は、渡邊琢磨アンサンブルとゲストボーカルの三浦透子を迎えて2022年12月13日に開催され、好評を博した。

その第2弾になる〈intoxicate presents “EVENT 0433” #02〉は、ドラマ「岸辺露伴は動かない」シリーズと公開中の映画「岸辺露伴 ルーヴルへ行く」の両方で音楽を担当した菊地成孔が、〈Naruyoshi Kikuchi presents smooth alternative 01<cinematic ensemble=長唄&三味線/GAMELAN/electro>〉と題して、サウンドトラック用に考案したアンサンブルでライブをおこなう。イベントは、映画に参加したミュージシャンやアンサンブルの演奏、菊地と映画関係者の対談などで構成される予定だ。

そんな〈EVENT 0433 #02〉について、菊地からコメント動画が届いた。

渡辺一貴

さらに、「岸辺露伴 ルーヴルへ行く」の監督である渡辺一貴からもコメントが届いた。コメントは下記のとおり。

映画「岸辺露伴 ルーヴルへ行く」。主人公岸辺露伴、青年時代の回想シーン。
祖母の旅館でのひと夏の思い出。淡い初恋。若さゆえの自信と不安。頻発する不思議な出来事。深まる謎。言えなかった言葉…。セリフよりも静寂が占める時間が多い20数分間。
このシリーズで初めて、主人公のパーソナルな部分に踏み込んでいく大切なシークエンスだ。
このとてもデリケートなパートをどんな音楽で表現していくのか…。
そして…。
菊地成孔さんから頂いたご提案は「長唄 × ガムラン × シンセの即興演奏」。
長唄はまだ想像できる。しかしそこに+ガムラン? +シンセ? しかも即興で?
予想のはるか斜め上をスパイラルしながら飛んでいく、思いもしなかったアイデア。私の貧弱な想像力ではその全貌を思い描くことはできない。
しかしゾクゾクしたことだけははっきり覚えている。途轍もないものになるに違いない。
果たして、音楽録音はリハーサル無しの一発本番。
アナブースに東音海津紫乃さんと東音河野文さん、スタジオにはスミリールの皆さんと菊地さんがスタンバイ。まず長唄が始まり、そこにガムランが乗り、菊地さんのシンセが絡み合っていく。まったく異なるリズムとメロディなのに調和を感じるのはなぜだろう。最初は手探りだったそれぞれの演者さんの演奏に次第に熱がこもっていく。お互いの演奏に触発されているのか。どこに辿り着くのかわからない。そもそも終わりがあるのか…。混沌と熱情がスタジオを支配する。映像作品の音楽録音でこれまで経験したことのない感覚。時空が捻じ曲がるのが見えるような、過去に連れていかれているのに遥か未来に辿り着いたような…。ぐわんぐわんと脳が揺さぶられている。すごい瞬間に立ち会ってしまった…。
そんな機会がまたやってくるとは!
9月12日が待ち遠しい。

なお、「岸辺露伴は動かない」および「岸辺露伴 ルーヴルへ行く」のサウンドトラックとして、菊地と新音楽制作工房のアルバム『「岸辺露伴は動かない/岸辺露伴 ルーヴルへ行く」オリジナル・サウンドトラック』のリリースが決定している。同作は9月13日(水)にリリースされるが、会場での先行発売が予定されている。

「岸辺露伴」のアンサンブル、初の生演奏を体験できるスペシャルなコンサートを、どうぞお見逃しなく。

〈EVENT 0433 #02〉のチケットはイープラスで販売中。

 


LIVE INFORMATION 

intoxicate presents “EVENT 0433” #02
「Naruyoshi Kikuchi presents smooth alternative 01 <cinematic ensemble=長唄&三味線/GAMELAN/electro>」

2023年9月12日(火)東京・有楽町 I’M A SHOW(アイマショウ)
開場/開演:18:00開場/19:00開演
出演:菊地成孔/東音海津紫乃/東音河野文/スミリール(ジャワガムラン) 他

■チケット
前売り/当日:5,800円/6,300円(いずれも全席指定/税込/ドリンク代別) ※未就学児童入場不可(小学生以上はチケットが必要)
チケット先行受付期間:イープラス プレオーダー[2023年6月30日(金)12:00〜2023年7月9日(日)23:59]/イープラス 2次プレオーダー[2023年7月13日(木)〜2023年7月23日(日)23:59]
チケット受付URL:https://eplus.jp/event0433/
チケット一般発売日:2023年7月29日(土)10:00〜
チケット発売所:イープラス

お問い合わせ(サンライズプロモーション東京):0570-00-3337(平日12:00〜15:00)
主催:サンライズプロモーション東京
企画・制作:intoxicate/タワーレコード株式会社
オフィシャルサイト:https://sunrisetokyo.com/detail/23396/

■I’M A SHOW(アイマショウ)
東京都千代田区有楽町2丁目5番地1号有楽町マリオン(有楽町センタービル)別館7F
https://imashow.jp/

 

RELEASE INFORMATION

菊地成孔, 新音楽制作工房 『「岸辺露伴は動かない/岸辺露伴 ルーヴルへ行く」オリジナル・サウンドトラック』 コロムビア(2023)

リリース日:2023年9月13日(水)
品番:COCP-42080〜1
価格:5,500円(税別)
2CD/完全生産限定版
※未公開写真を含むフォトブック付きの完全生産限定版
※収録内容など、詳細は日本コロムビアのオフィシャルサイトにて後日お知らせいたします

 


PROFILE: 菊地成孔(きくち・なるよし)
音楽家/文筆家/音楽講師/ジャズメンとして活動/思想の軸足をジャズミュージックに置きながらも、ジャンル横断的な音楽/著述活動を旺盛に展開し、ラジオ/テレビ番組でのナビゲーター、選曲家、批評家、ファッションブランドとのコラボレーター、映画/テレビの音楽監督、プロデューサー、パーティーオーガナイザー等々としても評価が高い。2023年5月26日(金)公開の映画「岸辺露伴 ルーヴルへ行く」の音楽を自らの生徒と共に立ち上げた〈新音楽制作工房〉と共に担当。

 

東音海津紫乃(とうおん・かいづしの)
長唄を東音渡邉雅宏師、四世松島庄十郎師、三味線を杵屋五七郎師の各師に師事。東京藝術大学音楽学部邦楽科別科修了。長唄東音会同人。長唄協会会員。東音会定期演奏会、その他演奏会、日本舞踊公演等に出演。長唄〈碧の会〉〈咲くや会〉同人。〈紫おん会〉主宰。

 

PROFILE: 東音河野文(とうおん・こうのあや)
長唄東音会三味線方。東京藝術大学音楽楽部邦楽科卒業、杵屋三澄に師事。中野区社会教育団体中野区邦楽連盟 理事長。フェリス女学院大学 非常勤講師。長唄協会会員。6歳6月6日より長唄をはじめる。新作舞踊公演、ニコニコ超会議〈超歌舞伎〉の録音に参加。

 

PROFILE: スミリール(ジャワガムラン)
インドネシアのジャワ島の音楽・影絵芝居や舞踊を中心に活動しているグループ。グループの主宰はインドネシアのジャワ島出身のスミヤント(Sumiyanto)。ジャワの伝統音楽ガムランの演奏者/影絵芝居人形遣い。また、ガムランを使った作曲も行う。2018年と2019年には東京国立博物館表慶館にて、2022年には武蔵野スイングホールにて影絵芝居公演を行う。映画「岸辺露伴 ルーヴルへ行く」の音楽録音にガムラン演奏で参加。
http://sumilir.cocolog-nifty.com/

 

 

〈EVENT 0433〉とは
タワーレコードのフリーマガジン「intoxicate」が、2022年12月、有楽町に誕生した新シアター〈I’M A SHOW(アイマショウ)〉をプラットフォームに企画するシン・イヴェント〈0433〉。タイトルは背景のアンビエント・サウンドを全景化する、ジョン・ケージのサイレント・ピースから拝借した。今後は和テイストの〈イヴェント・四三三〉なども予定している。第1回は、2022年12月13日に、渡邊琢磨アンサンブルにゲスト・ヴォーカルとして三浦透子を迎えて開催した。