ファレルらしからぬ先行のバンガー“AT THE PARTY”からもわかるように、普通にトラップ以降のメインストリーム感がかつてなくマイルドに表現された9作目。往時のアウトサイダーぶりが嘘のような舵取りを助けたのは、ほぼ全曲に携わるジャン・バプティストと、“PORSCHE TOPLESS”などで起用されたBNYXで、トラヴィス・スコット、エイサップ・ロッキー、ヤング・サグ、リル・ウェインといったゲストの並びの印象から逸れない内容とも言えるか。エイス・オブ・ベイス使いのレゲエ“ELECTROWAVEBABY”、XXXテンタシオンの“Orlando”を用いて疑似共演した“X & CUD”なども聴きどころとなる快作だ。