ブギーブラコンを称するブツが何かと目立つ昨今だが……デイム・ファンク主催のパーティーで活動し、XLミドルトンの諸作でもお馴染みのシンガーが送る本作は、往時のアーバン・ファンク様式をモダンに換骨奪胎した極上の成果の一つだ。可憐で気の強そうな歌声は80年代ライクなパッションを振り撒き、シャープで粋な楽曲には程良い胡散臭さもあって完璧。全編をスタイリッシュに仕上げたXLのセンスも凄まじい。