INTERVIEW

アコーディオン界の革新者coba、自らに課した〈カヴァー〉の封印解いて古今東西の名曲に挑んだ新作を語る

Photo: Ohkawa Naoto

 

自らに課した第2の封印を解禁して名曲たちに挑戦。coba・カヴァー・だ!

  アコーディオンをバンドのフロントに据えた革新的スタイルで世界の音楽シーンを渡り歩いてきたパイオニア。長年“ソロ演奏/カヴァー/歌の伴奏”の3つを封印してきたが、前作で独奏アルバムをリリース。今回ついに、カヴァー・アルバムを解禁した。

 「そもそもこの楽器を主役にする目的で自らに課した封印であって、古今東西の名曲と呼ばれるものが嫌いなわけじゃない。むしろ演奏したくてウズウズしていた。それだけに選曲には悩みましたが、とにかく自分の人生に大きな影響を与えてくれた楽曲を集めて、その中からどうしても外せないものばかりを残した。歌詞のあるものが多いのは、やはり僕はアコーディオンを唄わせたいのだ、と云うことに尽きると思います」

coba cobacabada Columbia(2014)

 中学時代の思い出、オールナイトニッポンのテーマ《Bittersweet Samba》で幕を開け、超ポップな《亡き王女のためのパヴァーヌ》や強力なバンド編成による《Libertango》、ルチン100倍の蕎麦パワーでダンスする《ダッタン人の踊り》からマヌーシュ・スウィングな《ゲゲゲの鬼太郎》まで、胸のすくような軽快ナンバーが盛り沢山だが、《Travessia》のしっとりと聴かせるアレンジも印象的。

 「ビョークのワールドツアーに参加してほぼ毎日のように世界各地を旅していた3年間、ホームシックからか、イミグレーションで『お前のアイデンティティーは何だ?』と問われて答えられない…そんな悪夢をよく見ました。目覚めの悪い朝でも、その土地の卵料理を食べて、このミルトン・ナシメントの曲を聴くと何だか安心できた。ちなみに、当時彼女のプロデューサーだったハウィーBを通して後にU2のメンバーとも知り合うんですが、《I Just Called To Say I Love You》は大阪でボノたちとカラオケに行った時に歌って、彼を絶賛させた忘れられない曲です。本当!」

 遊び心溢れるアルバム・タイトルより敬意を込めた《Copacabana》も楽しいが、敢えてアコーディオンだけでカヴァーした渾身の《太陽がいっぱい》は必聴。

 「又師匠でもあるニーノ・ロータ先生は、フェリーニ監督の作品でこそ真価を発揮し、音楽を越えて登場人物に寄り添うような存在になっている…というのが僕の持論なのですが、今の自分にはまだ、このワイル&ブレヒトをも超える奇跡のコラボに手を出す資格がないと思えるので、今回は先生の天才性やメロディメイカーとしての本質を感じさせるクレマン監督とのポピュラーな作品を選びました。フェリーニ作品についてはいずれまた、じっくりと取り組みたいですね」

 凄腕ギタリストの天野清継&伊丹雅博を引き連れたツアーも絶賛開催中。他の名曲も聴けるかも!

 

LIVE INFORMATION

coba tour 2015 cobacabada

○3/27(金)名古屋 ウインクあいち
○3/28(土)大阪 ザ・フェニックスホール
○3/29(日)東京 日本橋三井ホール
○4/3(金)新潟 新潟市音楽文化会館
○6/13(土)松本 まつもと市民芸術館 小ホール
○6/20(土)&21(日)札幌 cube garden
○6/23(火)秋田 鹿角市文化の杜交流館コモッセ
○6/24(水)盛岡 北上さくらホール 小ホール
○6/26(金)仙台 仙台Darwin

www.coba-net.com/

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