ドクター・ドレー『Compton』に大抜擢されて波に乗る南カリフォルニアのマルチな奇才が約1年で新作を発表。制作/演奏陣にはドレー盤でも腕を揮ったDJカリルやデム・ジョインツのほか、マッドリブ、9thワンダー、それにクリス・デイヴやロバート・グラスパーらも顔を揃え、ややハスキーな声の主役は歌とラップの両刀使いで、ケンドリック・ラマー『To Pimp A Butterfly』から受けた衝撃をそのまま形にするかのように、しなやかにグルーヴしていく。BJ・ザ・シカゴ・キッドと相見えたタイトな“The Waters”、ゲームらとのジャジー・ヒップホップ“Room In Here”、スクールボーイQ客演のスムーズなシンセ・ブギー“Am I Wrong”など、トレンドとノスタルジーの塩梅が絶妙。早くも2016年のベスト候補が!?