バッハは配信事業立ち上げを画策し、滝廉太郎はDJデビューする中、ベートーヴェンは交響曲第10番完成を目指す。シュールなネタで〈なんとしょーもない!〉と笑かしてくる一方で、歴史的豆知識も豊富に盛り込まれた奥行きのある内容。武蔵野音大卒の田中マコトが描くクラシック音楽ギャグ漫画の大傑作は、全2巻22話に詰め込まれた偉人と教養と笑いの乱舞。作曲家だけではなくシンドラーやジョルジュ・サンドなども登場し強烈なギャグを展開。クラシック関係者が推薦コメントを拒否する? ほどパンチが効いた本作こそ名作の名に相応しい。最終回は妙に爽やかな感動が沸き起こる。