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MANON『TEENAGE DIARY』 ファンシーでウェイヴィーな弱冠16歳の次世代カルチャー・アイコン

MANON『TEENAGE DIARY』 ファンシーでウェイヴィーな弱冠16歳の次世代カルチャー・アイコン

Fancy Footwork
ファンシーでウェイヴィーな弱冠16歳の次世代カルチャー・アイコン、MANONがアルバムを完成! ハイブリッドな音で綴られた『TEENAGE DIARY』を開いてみたら……

MANON TEENAGE DIARY CATICORN(2018)

 その名を知ったのはカリード“Young Dumb & Broke”の日本語カヴァーが最初だったか、それに先駆けた昨夏に配信シングル“xxFANCYPOOLxx”でお目見えしていた福岡在住の高校2年生がMANON。ストリートスナップの常連として早くからティーンの間で注目を集め、モデル業と並行した音楽活動はまだ始めたばかりのようだが、そこから“SOMEWHERE”などの公開を経て駆け足で完成された初のアルバム『TEENAGE DIARY』がとにかく素晴らしい! 全曲の制作とヴィジュアルを手掛けるYUPPA(HNC)がトータル・プロデュースを担当、テンプレート的なティーン像と実体としての10代の狭間にあるMANON感を立体的に浮かび上がらせ、結果的にファンタジーの奥にリアリティーを蠢かせた世界観の構築がまず見事。映画「ロリータ」の劇中歌をネタ使いした先述の“xxFANCYPOOLxx”をはじめ、ライアン・ヘムズワースを招いた哀愁トロピカル・ベース“COCO BOI ROMANCE”、ケロ・ケロ・ボニトと共作したチップチューン“SWIPE”、ウェイヴィーな童謡トラップ“WAVY PINEAPPLE DAYS”など、ヒップホップを下地にゆるふわなサムシングを生み出すセンスの良い手つきは、10年も前にファンシーとブーティーの共存する個性的なベース・ポップを創出していたYUPPAならでは。後半にかけて内向きになっていく儚いドリーム・ポップ展開も美しく、カラフルに稚気を解放する終曲“POPCORN CRISIS”まで聴けば主役のキャラと音が一体化していることに気付かされもする、ユニークで粒揃いな名品です。

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