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石指拓朗、12時間密着ドキュメント―新世代フォーク・シンガーの魅力に迫る

石指拓朗、12時間密着ドキュメント―新世代フォーク・シンガーの魅力に迫る

鳥取出身、2012年より都内を中心に活躍するシンガー・ソングライター、石指拓朗。これまでに3枚の自主制作CD-Rのほか、流通作としては累計で1000枚以上売り上げているファースト『緑町』(2015年)、セカンド『ねむの花咲く その下で』(2017年)の2枚のアルバムをリリース。フォークやロックといった古の音楽への愛情とリスペクトを感じさせつつも現代に生きる者の歌を歌い続ける〈新世代フォーク歌手〉は、着実にファンを集めている。アコギの弾き語りを中心に精力的なライヴ活動を行う彼だが、初のソロ作『お湯の中のナイフ』も話題を呼んでいる田中ヤコブ(ギター)や牧野ヨシ(ベース)、藤田愛(ドラムス)を率いたバンドセットでの活動も始動すると発表したばかりで、その新たな試みにも期待が寄せられているところだ。

Mikikiでは、一般的にはほぼ無名だった彼のレヴュー記事が年間アクセス ・ランキングで赤西仁と松田聖子に挟まれる形で上位に食い込むという〈事件〉をきっかけに、サイト発足初期より石指に注目してきたが、その縁もあり、来たる9月8日(土)開催の〈Mikiki Pit Vol.5〉への石指の出演が決定している。というわけで(?)、ここでは〈Mikiki Pit〉開催を前に、先に行なった石指への12時間強にわたる密着レポートを特別にお届けしよう。この日撮影したライヴ映像(Mikiki限定公開)も掲載しているので、必見!

 


猛暑真っ只中の 8月11日(土・祝)。この日、石指は〈民謡・フォーク・アンビエントが混ざったたようななにか〉を標榜する6人組バンド、川床のファーストEP『明け方、ふもとより』のレコ発に出演。そのライヴの前後を密着レポートさせてもらうことになっている。ライヴ会場は東京・代官山 晴れたら空に豆まいて。共演は石指のほか、あだち麗三郎と美味しい水、 DJ KONPEXという濃いメンツ。昼帯のイヴェントのため、午前10時半ごろにリハーサルへ向かう石指と代官山駅で待ち合わせをしていると、時間を少し過ぎた頃に、ギターケースを背負った石指が爽やかな笑顔で登場。元気にあいさつをしてくれる。

道中では欅坂46とフィッシュマンズを聴いていたという石指
 

最高気温が34度だったこの日。目的地の建物まで汗だくで辿りつくと、ポケットからサッと手ぬぐいを取り出し汗をぬぐう石指。ライヴの日はいつも願掛けのように手ぬぐいを一枚選んで持参するそうで、この日は持っているとツイていることが多いというキュートな朝顔柄のものをチョイスしており、本イヴェントへの気合いが感じられる。今日もツイてるといいですね。

ツイてるときの朝顔手ぬぐい
 

会場に到着すると、主催の川床のメンバーやお店の方々に挨拶し、入り口の喫煙スペースでまずは一服。しばし出演者たちと談笑しながら不意にストレッチを始める石指、準備に余念がない。ちなみにこの日着用の素敵なグリーンのボウリング・シャツは、吉祥寺の古着屋で手に入れたヴィンテージものだそうで、流石古を愛する男だけあってよく似合っていた。

ストレッチする石指
 

そうこうしているうちにリハがスタート。この日はトップバッター、弾き語りでの出演である。数曲音出しをするが、セットリストはいつも当日に会場入りしてから決めるのだそう。それはリハから観ている人と自分も楽しむためだそうで、リハで演奏した曲を本番でやらないことも多いとか。リハを終えステージを降りた石指に調子のほどを伺うと、「昼のライヴだから声がちゃんと出るか心配だったんだけど、バッチリでした!」とのこと。絶好調のようだ。

リハから絶好調な石指
 

リハ終了後せっせと物販の準備をしていると、川床の村田然之助(ギター/歌唱)からお土産で手のひらサイズの鳥形の笛がプレゼントされ、大喜びでピーピー鳴らしまくる無邪気な石指の姿も。さっそく手ぬぐいのご利益があったようだ。

石指スマイル。「笛、もらったよー」
 

そして、出演者とお店のスタッフが集合し、朝礼のようなムードで川床からの挨拶が終わると、開場時間まであとわずか。近くのコンビニまでタバコを買いにいくという石指を追う。道中で出番前は緊張するかと問うと、「しますよ。でも弾き語りって、たとえば今この場でもすぐに歌えるわけじゃないですか。だからステージに立つときもいつもそんな心持ちではありますね」。会場に戻ると喫煙所で本日二本目。セットリストに頭を悩ませる。果たしてどんなステージになるのだろうか!?

考える石指
 
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