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【fhanaのわんだふるレコメン紀行】第27回 秋の一日を彩る音――土岐麻子や椎名林檎など3曲を紹介!

f hánaのメンバーがその時々の気分でオススメ作品を紹介する連載!

【fhanaのわんだふるレコメン紀行】第27回 秋の一日を彩る音――土岐麻子や椎名林檎など3曲を紹介!

 fhánaのいろいろな音を担当しているkevin mitsunaga(ケビン ミツナガ)です。秋……それは食べ物の美味しい季節……。特に野菜と魚がウマいですな! 際限なく食欲が増していくので常にカロリーオーバーになっていないかヒヤヒヤしています(笑)。そんな(?)この季節はちょっと儚いような、しっとりとしたような、そんな曲が聴きたくなりますね。今回は、秋の日の〈朝〉〈昼〉〈夜〉に聴くのがオススメな曲を3つセレクトしてみました。

TENNYSON Uh Oh! EP SWSLA(2017)

 まず、〈朝〉に聴きたいオススメの曲は、テニスンによる“Cry Bird”です。ストリートでの音楽演奏で培ったテクニックを駆使し、ジャズやエレクトロニカをベースにした独自のサウンドを奏でるカナダ出身の兄妹デュオ。フワフワとした音使いとグルーヴィーな演奏が非常に気持ち良く、酒も飲んでいないのになんだかゴキゲンな感じで酔っ払ってきてしまうような、そんな魅力があります。楽曲の前半は爽やかでありつつもしっとりとした雰囲気なのですが、僕が特にお気に入りなのはこの曲の後半部分。さまざまなサンプリング・ソースの音を切り貼りすることによる異物感と浮遊感に加え、巧みなコードワークでまるで地球の裏側どころか別の惑星までワープしちゃってる感じがたまりませんな。

土岐麻子 SAFARI rhythm zone(2018)

 続いて〈昼〉に聴きたい曲は、土岐麻子による“mellow yellow”です。個人的には、昼と言っても正午じゃなく、昼下がりの西日が強くなってきたあたりで聴きたいなと思う曲ですね。タイトルの通りとってもメロウでまどろみの中に落ちていきそう。そうこうしているうちに景色はだんだんと夜へ変化していき、ちょっと寂しいような、でも一人が心地良いような、そんな気持ちに。今頃アイツはどうしてるんだろ。もうずいぶん会ってない友にそんな想いを馳せながら、暗くなった部屋の照明に光を灯すのです。

椎名林檎 逆輸入~港湾局~ ユニバーサル(2014)

 ラストの〈夜〉に聴きたい曲は、椎名林檎 による“青春の瞬き”。もともとは椎名林檎が作詞/作曲し、栗山千明に提供した曲ですが、セルフ・カヴァーという形で本人が歌唱した作品です。深い深い夜をくぐり抜け、朝がやってくるような壮大さ。あまりにも美しい。望もうが望まなかろうが、誰にでも平等に、残酷に朝は来る。それが求めていたものでなかったとしても、人は変わることを受け入れた時、そこに希望を見い出せるのだ。と、そんな神妙な気持ちになります。同じ日本人で、同じ時代に生きることができていて良かったと、この人の歌や表現に触れるたびに思いますね。

 さて、今回は曲の紹介がちょっぴりポエムな感じになっちゃった気がしますが(笑)、でも音楽を耳にした瞬間のこういう気持ちを僕は大事にしたいし、ふとした瞬間にそれが背中を押してくれたりするモンです。音楽ってイイネ。

 それでは、また!

 


kevin mitsunaga
佐藤純一(FLEET)とs10rwのyuxuki waga、kevin mitsunaga(Leggysalad)という3人のサウンド・プロデューサーと、ヴォーカリストのtowanaとのユニット、fhánaのいろいろな音を担当。最新アルバム『World Atlas』(バンダイナムコアーツ)が好評リリース中! 12月12日にはメジャー・デビュー5周年記念のベスト盤の発表も控えています。その後のアニヴァーサリー・ライヴのスケジュールなど、気になる今後の予定は〈http://fhana.jp/〉にてチェックを!

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