Local Visionsからfeather shuttles foreverのアルバム『図上のシーサイドタウン』がリリースされた。

feather shuttles foreverは山田光とマリによるユニット。サックス/マルチ奏者の山田は昨年、hikaru yamada and the librariansとしてサード・アルバム『Everything drops except stamps(beat tape+)』をリリースし、サックス奏者として前野健太の『サクラ』に参加するなど、さまざまな場で活躍している。一方、マリこと西海マリは、漁村在住のシンガー・ソングライター/宅録音楽家。ソロ・ユニット〈mukuchi〉として多数の作品を発表している(山田が〈ショボポップ界のベストソング〉とする“ユー・ドント”は必聴)。

〈hikaru yamada+mukuchi〉名義で2016年から楽曲を発表していた2人は、feather shuttles foreverとして2017年にファースト・アルバム『feather shuttles forever』をリリース。その後、2018年5月に発表した“提案”にはTenma Tenma、kyooo、入江陽、SNJOという4人が客演、〈失踪しませんか〉という名フレーズと共にカルトなシティ・ポップ・ソング(?)として絶大な人気を誇っている。

そんな“提案”も新たなヴァージョンとして収録された新作『図上のシーサイドタウン』。表題曲をはじめ、山田らしいエディット感がポップに消化されたサウンド・プロダクションやマリの手による独特の詞にも注目したい一作となっている。なお、アートワークはpr∫tptr▱によるもの。

2018年を通して12もの作品を発表し、lightmellowbuとの共同イヴェント〈Yu-koh 体験版〉も成功を収めるなど、(筆者の周囲では)〈レーベル・オブ・ザ・イヤー〉の呼び声も高かったLocal Visions。その2019年は、upusen『Signal』のカセットテープを販売したことで幕開けした(わずか1分で完売!)。そして、今年初のリリース作品が今回のfeather shuttles forever『図上のシーサイドタウン』となる。〈ポスト・ヴェイパーウェイヴ〉をキーワードに、ジャンルに囚われることなく魅力的なポップ・ミュージックを届けてくれるレーベルから、2019年もまったく目が離せなさそうだ。