またもや動画での発表となった赤い公園の新体制での2曲目は、ヴォーカル不在時の昨年1月にライヴで初披露されていたアーバン・ポップ。初披露時はドラムスの歌川菜穂が意外な美声を聴かせ、それはそれで話題になったが、アレンジも固まり、新ヴォーカリスト石野理子が18歳とは思えないストレートで透き通るような歌声を聴かせている。恋人(未満?)の二人を乗せたクルマから見えるさまざまな景色の描写は、まさに津野米咲ワールド。そしてだんだんと早口になっていく様は、まるで主人公の心拍数の高まりを表しているかのようだ。そんなアダルトな雰囲気を、18歳に歌わせてしまうバンドと、さらりと歌い上げてしまう石野。明らかにノンフィクションでバンドとしての決意表明を歌った“消えない”から打って変わって、こんなラヴ・ストーリーをも表現できてしまうのが、このバンドの強みだろう。