ついに映像化。藤田真央が2022年にルツェルン音楽祭でのデビュー公演を果たした演奏。演目は生誕150年、没後80年を迎えたラフマニノフの“ピアノ協奏曲第2番”。アニヴァーサリーに相応しい作品だ。情熱大陸で密着取材が放送され、多くの人々が待ち望んでいたに違いない。巨匠リッカルド・シャイーとルツェルン祝祭管弦楽団による共演という、これ以上ないタッグ。類まれなその才能から奏でられるテクニックと表現力。哀愁漂う美しき2楽章の調べは惚れ惚れと聴き入ってしまう。その演奏を支えるシャイーとルツェルンも絶大。同曲の名演は数知れずだが、藤田真央の演奏も未来永劫聴き継がれていくであろう。