ジョナス・ブルーが自身最大規模となるジャパンツアーを開催した。2022年にフジロック、2023年にはULTRA JAPAN(サム・フェルトとのユニット、エンドレス・サマー名義で出浦)で来日するなど、日本と確かな関係性を築いてきたからこそ実現したツアーだ。

豪華ゲストたちも招き、ヒットアンセムを乱れ打ちした同ツアーより、2024年4月17日に開催された東京公演のオフィシャルレポートをお届けする。 *Mikiki編集部


 

ゲストたちと非日常な別世界へと誘う

約1年ぶりにジョナス・ブルーが来日。東京と大阪で公演を行った。これまでにも幾度となく来日し、単独やフェス、クラブなどさまざまなステージに立ってきた彼だが、今回は単独公演としてキャリア史上最大規模。しかも彼の楽曲にフィーチャリングされているジャック&ジャック、JPクーパー、ウィリアム・シンジもゲストで参加する。日本独自企画のニューアルバム『Together』がリリースされたばかりで、都内ではポップアップイベントも開催。ファンにとってはジョナス・ブルー祭りといった様相だ。

年齢、性別、服装など、その幅広さにいつも驚かされるジョナス・ブルーのファン層だが、この日の東京ガーデンシアターにも老若男女が勢揃い。なかには小学生ぐらいの少年や、肩車をしてもらっている幼い子どもの姿も見受けられた。

ライブは19時半ピッタリにスタート。BABY-TとTJOが事前にしっかりと温めてくれた会場が暗転すると、いよいよジョナス・ブルーの登場だ。勇ましいイントロと、左右に映し出された〈JONAS BLUE〉の大きなロゴを背景に現れると、「Wow, Thank you so much. ありがとうございます!」と日本語で挨拶。BE:FIRSTの歌ったバージョンでもお馴染みの“Don’t Wake Me Up feat. Why Don’t We”で始まり、サム・フェルトとのプロジェクトであるエンドレス・サマーの“Crying On The Dancefloor feat. Violet Days”、コーラスで大合唱が沸き起こった“By Your Side feat. RAYE”、アリアナ・グランデの“yes, and? (Jonas Blue Remix)”などが、次々と繋がれていく。さまざまなエフェクトを掛けて、かなりの攻めモード。ピンクやオレンジ、ブルーなど鮮やかな色調の抽象的なビジュアルや、客席に向かってさまざまな形で投下されるライティングの効果も相まって、現実離れした非日常な別世界へと誘ってくれる。

お待ちかねのスペシャルゲストは、まずはJPクーパーから。その後に続いたゲストも同様だが、完全なる生歌で“Perfect Strangers”を歌ってくれた。歌い手の息遣いまでが、手に取るように伝わってくる。その高揚感は“Ritual with Tiësto & Rita Ora”へと引き継がれ、さらにカルヴィン・ハリスの“Feel So Close”がマッシュアップされてダメ押し。会場の盛り上がりは最高潮に達し、ジョナスも思わず日本語で「サイコー!」と叫んだ瞬間だった。

その後も、次々とゲストが登場。多くのファンに愛される“Mama”を熱唱したウィリアム・シンジは、想像以上に野太い、パワフルな歌声で圧倒した。再び登場したJPクーパーは、「日本版アルバム『Together』のために特別にリリースした曲です」とのジョナスの紹介に続けて“You’re The One”を披露。また事前予告はなかったものの、サプライズでドイツ人歌手のゾーイ・ウィーズが姿を現すと、5月にリリース予定の新曲をいち早く披露した。

終盤はレーザー光線が会場を包み込んだ“Hear Me Say with LÉON”、TWICEの“MOONLIGHT SUNRISE (Jonas Blue Remix)”など変化球を投げ込みつつ、エンドレス・サマー名義の“Rest Of My Life with Sadie Rose Van”、“Past Life with Felix Jaehn”、といった比較的新しいアルバムからのナンバーを次々と投下。そしてアンコールでは、勿論ジャック&ジャックが登場して“Rise”を歌ってくれた。ジョナスは「この曲は僕自身にとってスペシャルであると同時に、みんなにとっても同様ではないかと思います。日本での僕のブレイクのきっかけを作ってくれた曲です」と語り、日の丸の旗を振りながらジャック&ジャックと共演。未だ少年っぽさの残る2人が歌って踊り、コール&レスポンスで盛り上げるというラストに相応しい大団円で締め括られた。

グレイテストヒッツ的な構成のライブは、ポップ界とクラブ界の橋渡し役を果たしてきたジョナス・ブルーというアーティストのキャリアの集大成と言えるもの。全てのファンが足を運んで良かったと思えるライブであったと同時に、本人も大いに楽しんでいたようだった。家族も来日し、ライブの途中で何度もオーディエンスと一緒にセルフィーを撮ったり、「最高に素晴らしい夜でした。今夜のことは決して忘れません」と最後にコメント。彼自身にとっても大きな節目となるライブだったに違いない。

 


RELEASE INFORMATION

JONAS BLUE 『Together』 ユニバーサル(2024)

リリース日:2024年3月29日(金)
品番:UICW-10033
価格:2,750円(税込)
配信:https://umj.lnk.to/JB_Together

TRACKLIST
1. Always Be There with Louisa Johnson
2. Past Life with Felix Jaehn
3. Finally with RANI
4. Weekends with Felix Jaehn
5. Don’t Wake Me Up feat. BE:FIRST
6. Perfect Melody with Julian Perretta
7. Hear Me Say with LÉON
8. Something Stupid with AWA
9. Naked with MAX
10. Mistakes with Paloma Faith
11. Rest Of My Life with Sadie Rose Van - Endless Summer (Jonas Blue & Sam Feldt)
12. You’re The One with JP Cooper
※日本限定ボーナストラック