〈アフロ〉をキーワードにした新旧世代によるビート~ハウスの再解釈が、UKを中心にふたたび熱を帯びはじめた感もあるテン年代の折り返し地点。そこにモーリシャス出身のモー・カラーズが間髪入れずに2作目を完成した。前作を踏襲した自前のビートでしっかりと歌い込むスタイルに飽き足らず、アイズリーズをレゲエ歌唱で燻した“Harvest”やトランペットやドスの効いたオヤG声と戯れる猥雑な漆黒ハウス“Paradise”、ディラのミニマリズムを応用したアフロ・カリビアンなチャント・ループなど、本作ではよりビートメイクへの好奇心を追求。短曲やインタールードで縫う作品全体のルードでサイケな佇まいにはラスGや盟友ポール・ホワイトムーディーマン御大の姿も重ね合わせられるだろう。要注目盤でふ。