10周年へ向かう終わらないストーリー――主役は4人だ!

 「もう本当の本当に激動でしたね」(後藤夕貴)との言葉通り、これまでも紆余曲折を乗り越えて実力を養ってきたチャオ ベッラ チンクエッティをもってしても、2015年はまさに激動すぎる1年となりました。4月に事務所の移籍を発表、7月にはTHE ポッシボーから改名、そして活動9周年を祝った8月には秋山ゆりかが卒業……。とはいえ、短期間で訪れた多くの変化は彼女たちをまた強く磨き上げたはず。屈託なく前を見据えるその姿は、新年の第1弾リリースにして4人組での初シングル『どうしよう、わたし/一期一会』にも確実に反映されています!

チャオ ベッラ チンクエッティ どうしよう、わたし/一期一会 PICCOLO TOWN(2016)

 

リーダー・岡田ロビン翔子(ロビン/93年3月15日生)

 

――改名については意外と早く馴染んだ気もするんですが、やはり4人になったことはいちばん大きかったと思います。

橋本愛奈「どうしよう、ってのは正直ありましたね(笑)。やっぱり5人の期間がすごく長かったので、それが4人組で成り立つのかって、改めてグループをどうしていくのかをメンバー同士で確認し合ったというか、一時は続けるのか続けないのかみたいなところまで話が行きましたし……」

岡田ロビン翔子「ただ、普段は口数の少ないあっきゃん(秋山)が、次の道に進みたいっていう気持ちを自分の言葉で伝えてくれて私たちも納得できたので、私たちもその穴を補うっていう考え方じゃなく、4人組のグループとして新しくスタートしようっていう気持ちになれました。名前に人数(Cinque=5)が入ってるのでタイミングは悪かったですけど(笑)」

後藤夕貴「冗談半分で〈またTHE ポッシボーに戻す?〉とか言ってたんですけど(笑)、ここはあえて4人でチャオ ベッラ チンクエッティで行こうと」

サブリーダー・橋本愛奈(はしもん/92年10月3日生)

 

――9月にもうツアーが控えていたのも切り替えには良かったのかもしれませんね。

ロビン「そうですね。すぐ秋ツアーがあったのは大きかったよね」

後藤「これまでの楽曲を4人で改めて歌割りした時に、特に私ともろりんのパートが増えて。ライヴで初めてやることが多くて最初は不安もあったんですけど、秋のツアーを通して自信に繋がったと思いますね」

諸塚香奈実「いざやってみると、どうにかなるなって思いました(笑)」

――ツアー・ファイナルの豊洲PITでは、今回のニュー・シングルから“どうしよう、わたし”のライヴ初披露もありました。

ロビン「“どうしよう、わたし”は元アンジュルム福田花音ちゃんが歌詞を書いてくれて、幼馴染みに恋をしてしまってモヤモヤする、切ない気持ちを歌った内容なんですけど、花音は……年齢的には下なんだけど、ハロプロエッグの第1期生で私たちとは同期で、エッグから作詞家が生まれて、その花音に書いてもらえるっていうのもすごく光栄だけど、なんか不思議な気持ちです。歌詞の内容が花音っぽくて」

――なんか女の子の面倒くさい部分が出てるというか。

橋本「それ、男の人はみんな言いますよね(笑)」

後藤「そうそう、でも女子の気持ち的には代弁してくれてるなって思います!」

橋本「ドンピシャですよ」

ロビン「歌詞を貰った後に〈花音もこういうことを書くんだね〉ってLINEしたら、〈やめろ〉って恥ずかしそうに返ってきました」

橋本「あまのじゃくな感じでね(笑)」

――曲調はえらいクールでアダルトでかっこいいですね。

橋本「リズムの感じとかも、いままでやってないようなアレンジですごく好きです」

後藤「ファンの方に〈安室奈美恵さんみたい〉って言ってもらえたり、そういうカッコいい大人の女性みたいなサウンドで初めてやらせていただいて。MVも今回セクシーな演出があったり、ダンスもそうですけど、いままでにないチャオベラが見せられてると思います」

ロビン「ライヴでも〈かっこいいゾーン〉に入りそうだし、女の子が好きそうな雰囲気だよね。衣装も私服系で、同性の方が真似して着てみたいって思ってくれたら嬉しいな、なんて思います」

――対してもう1曲の“一期一会”は、シングルでは久しぶりとなる中島卓偉さんの作曲になります。

橋本「“Family~旅立ちの朝”(2009年)以来ですね」

諸塚「こちらも踊りはすごくかっこいい系なんですけど、曲調はかなりロックで、歌詞もメッセージ性があるというか、意志の強さを歌っていて」

――三浦徳子さんの詞が、いまの皆さんの状況に向けて作詞された感じがします。

諸塚「私もすごくそう思いました」

橋本「4人になって初めての曲でこういう歌詞を歌えるっていうことで、すごく気持ちが入る曲ですね」

ロビン「〈これから この道を わたしは歩いてく〉って歌う部分で、みんなで真ん中に向かい合って指さす振付があるんですけど、そこで4人の目が合う感じっていうのが、何かいつもね、4人で〈がんばろうね!〉みたいな感じで(笑)。気が引き締まります」

――あと、通常盤のボーナストラックには4種類のヴァージョンによる“愛のドタン場”が入ってますね。

後藤「最初と最後のセリフが4人それぞれ違っていて、大サビのソロパートとかもそれぞれの仕様になってるんですけど、同じ曲でこうも印象が変わるかなというくらいになってます」

諸塚「それぞれのイメージに合わせたセリフになってるんですけど……私は神頼みで終わるっていう(笑)」

ロビン「わたし的には、いまから昼ドラが始まるんじゃねえか的なはしもんのヴァージョンが気に入ってますね。ボーナストラックならではの遊び心みたいなものに注目してほしいです」

後藤夕貴(ごとぅー/93年6月12日生)

 

――はい。ってことで、年明けからツアーの〈延長戦〉も始まりましたが、2016年のチャオベラはどんな感じでいきましょう?

ロビン「引き続きライヴはどんどんやっていきたくて、せっかく改名したからイタリアでもライヴしたいよね。果たして〈Ciao Bella〉って声をかけてもらえるのか(笑)」

橋本「行きたーい。あと、私はアルバムを出したいです!」

後藤「まだライヴでしか披露してない曲もあるもんね」

――もろりんさんの“キャモン!~主役は私だ!(お前もな!)~”は特に音源化を待ってる人が多いと思いますね。

諸塚「うれしいー」

ロビン「“キャモン”はホント名曲ですよね。どこでやっても盛り上がるし」

橋本「もろりんのソロじゃなくて全員曲になんないかなって思ってます(笑)」

諸塚「そうなる前にCDにしないとですね」

ロビン「そんな楽しみもありつつ、8月には10周年を迎えるので、どこか大きい会場でライヴをやりたいですし……まずは今年のスタートということで、今回のシングルをよろしくお願いします!」 

諸塚香奈実(もろりん/89年11月1日生)