ZOKKON OF THE YEAR 2015 to 2016
【特集】THE DAYS OF OUR LIVEZ
さらに膨大なリリースと地殻変動に圧倒されたZOKKONシーンの2015年! 時代が流れても、2016年も理屈抜きで楽しいものがきっと楽しいと思うのです!
★チャオ ベッラ チンクエッティが激動の1年を乗り越え、4人での初シングル『どうしよう、わたし/一期一会』を語る
★Pt.1 ディスクガイド/bounce編集部が選ぶ、2015年のアイドル盤TOP40(ぐらい)!
★Pt.2 ディスクガイド/アルバムが豊作だった2015年を象徴するアイドル盤20枚!
★Pt.3 ディスクガイド/ピ~ス!久保田と平和嶌が選ぶ、BEST NINE’15
★Pt.4 BiSH、新アルバム『FAKE METAL JACKET』を語る
Party Rockets GT
銀河へ向かって飛び出す虹色のニュー・シングル!
デビューから何回も難関を乗り越えてきたParty Rocketsが、昨年10月にParty Rockets GTへと新生。髪を切ってイケメン化したリーダーのHARUKA、しっかり者のFUMIKAというオリメンの2人に加え、Whoop!e whoop!eで活動していたAYUMIとNANASEが頼もしい歌声と陽気さを吹き込み、HIMEKAがキュートな初々しさを加味したカラフルなバランスは過去最高でしょう。
FUMIKA「〈GTになって前以上に楽しそうだね!〉って、ファンの方にも言われます」
HIMEKA「うるさいメンバーが入っちゃったからね(笑)」
AYUMI・NANASE「え?」
FUMIKA「いやいや、うちからしたら3人ともうるさいからー!」
HARUKA「まあ、そんな様子を私は微笑ましく眺めてますね(笑)」
そんな雰囲気の良さは取材時の賑やかさからもモロに伝わってきましたが、この5人が揃ったのはまだ数か月前のこと。そもそもParty Rocketsは4月に3人組で上京したものの、7月に1名が卒業。「他のアイドルさんが一年でいちばん忙しくなる夏休みの期間に自分たちはいちばん暇で、そのことが辛かったし悔しかったですね」(FUMIKA)という思いを抱きつつ、HARUKAとFUMIKAは足踏みを余儀なくされていたのでした。
FUMIKA「〈もう終わるのかな〉と考えた瞬間もありました。でも、プロデューサーの橋元(恵一:@JAMの総合プロデューサー)さんから励まされたり、周りの皆さんの支えも感じて。ちょうど(取材をしている)この部屋に家族やスタッフさんと集まって、今後どうするか話し合いしたんです。ここに来るたび思い出すんですけど……私めっちゃ泣いたんですよ。スタッフさんもお母さんも誰も諦めてなくて」
HARUKA「それでメンバー募集を始めて、全員で初めて会ったのは9月でした」
NANASE「9月17日です」
FUMIKA「なんで覚えてるの? コワいコワい(笑)」
NANASE「こわくないよ(笑)。私と堀尾(AYUMI)も元いたグループから1人が卒業して、もう続けられないかもって思ってた時期だったんです。そんな時にお話をいただいて、自分の力を出せるかもしれないな、って前向きになれて」
AYUMI「私は歌を続けたくて、NANASEが悩んでいた頃はソロでやるという考えも浮かんだんですけど、一緒に活動できるようになってよかったです(笑)」
FUMIKA「別のグループに入るって大変なことじゃないですか。曲も変わるし、よく決断してくれたなって」
NANASE「そんな言葉、初めて聞いたよ(笑)。パティロケは曲も好みで、歌ってみたいなと思いましたね」
HIMEKA「私はもともとカラオケが好きっていう程度だったんですけど、ずっと歌やダンスの活動がしたいと思っていて。みんなより経験も全然ないので、最初は不安で、お披露目の前とかはもう大変でした」
とはいえ、世代の近さもあってか、短期間での猛特訓(?)を通じて、メンバー間の距離は一気に縮まったそう。
FUMIKA「はるちゃんは人見知りなのに、馴染むのが早かったよね(笑)」
HARUKA「自然にワイワイしてるので混じっていけましたね」
AYUMI「遠征の前にHIMEKAの家にみんなで押し掛けてお泊まりもしたしね」
そうやって個々の関係も深まるなか、満を持して完成したのがGT初のシングル“虹色ジェット”です。吉水孝之(作詞)×三宅英明(作/編曲)という布陣は従来通りながら、シリアスなトーンの強かった近作に比べて、開放感のあるリフに導かれたサウンドは、〈がんばるけど 楽しくなくちゃ 夢じゃないでしょ?〉というフレーズと共に5人の新たな出発を祝福するかのよう。等身大の中高生ノリがかわいいカップリングの“妄想 Chu”も併せて、いまの彼女たちを象徴するような明るさに溢れています。
HIMEKA「“虹色ジェット”はとにかく明るい曲で、“セツナソラ”を超える曲にしたいという意味もあってダンスに同じフリも入ってるんです。“妄想 Chu”はブリブリの〈THEアイドル〉な歌で、いままでのパティロケにない可愛さです」
NANASE「〈恋してるの~〉って歌う高いパートがあって、レコーディングでは苦戦しました」
もう1曲のカップリング“Dream on, Dreamers”は、平田博信×藤島美音子というSwinging Popsicleコンビによるナンバー。三宅の抑え気味なアレンジがストイックに響き、歌唱面でもGTならではの新境地が堪能できます。
FUMIKA「いままでコーラス部分は入れていただいてたんですけど、この曲はハモリを全部メンバーだけでやってて、堀尾とNANASEとHIMEKAが主メロ、はるちゃんが下で私が上、っていうのをライヴでも挑戦します」
AYUMI「初めて聴いた時から何かの主題歌っぽいカッコ良さを感じてて、踊っててもすごく気持ちいい曲です」
HARUKA「もともと平田さん曲が大好きなんですけど、これはパティロケらしいロックさも忘れずに、歌詞も私たちのことを考えて書いてくださっていて」
FUMIKA「“Dream on, Dreamers”もだし、“虹色ジェット”も新しい体制に向けての歌詞だったりするので、そういう内容を伝えることも意識して歌っていきたいですね」
と、充実した楽曲も手に入れてさらにパワーアップし、明るい未来へ飛び出したParty Rockets GT。1月からはグループの故郷・仙台での定期公演も始まり、4月17日には一昨年のリヴェンジとなる新宿BLAZEでのワンマンも控えています。
HARUKA「何度目の正直か、というところなんですけど(笑)。もう大丈夫です」
FUMIKA「3人が本気で来てくれたから、うちら2人も負けないように本気だし。5人で夢に向かってがんばります。たぶん、これからもいいことばかりじゃないけど……」
NANASE「5人で乗り越えていきます!」