INTERVIEW

アイドルネッサンスの〈名曲ルネッサンス〉は続く、新録も加えて古今の名曲刷新する初アルバム『アワー・ソングス』を語る

【ZOKKON -candy floss pop suite-】 第52回

名曲ルネッサンスとは何か?

 遡れば美空ひばりの“お祭りマンボ”(52年)から、最近の曲ではandropの“Yeah! Yeah! Yeah!”(2015年)まで、アイドルネッサンスのレパートリーは実に60年以上もの歳月をひとっ飛び。そのように邦楽界が生んできた膨大な名曲を選りすぐり、カヴァーを通じて現代の目線から再生/復興するのが〈名曲ルネッサンス〉であります。

 もちろん持ち歌のすべてが音源化されているわけではないので、未CD化の曲を聴くには当然ライヴがベストになりますが(初ワンマンの模様を収めたライヴDVDでもその一部は楽しむことが可能)、ともかく彼女たちの歌を通じて知らない時代の名曲に辿り着いたり、逆に往年の名曲を入口にして彼女たちの現在進行形に巡り会ったり……というタイム・トラベルもまた音楽の素敵なところ。ここでは『アワー・ソングス』の収録曲を紹介。時間軸を往来するアイドルネッサンスの世界はここからまた広がるばかりです。

〈名曲ルネッサンス〉のオリジナル曲をまとめた動画リスト

 

1. “YOU” 大江千里(1987年)
T-Paletteでの第1弾となったサード・シングルの表題曲で、軽快なピアノは浮き立つようなオープニングに相応しいでしょう。原曲は80年代の大江千里を代表する名盤『OLYMPIC』(エピック)からのシングルだったもの。楽曲の甘酸っぱい本質が倍加されています!

2. “初恋” 村下孝蔵(1983年)
ルネ版の初出はセカンド・シングルにおける2014年の録音。奥ゆかしくも不思議な郷愁をそそるオリジナルは村下にとって最大のヒット・シングルで、『初恋~浅き夢みし~』(ソニー)に収録されています。玉置浩二からMay J.までカヴァーした人も膨大!

3. “ベステンダンク” 高野寛(1990年)
進行形で青春ド真ん中の6人が〈戻らない青が惜しみなくくれた時間を覚えていたい〉と歌う不思議な感覚! オリジナルはベスト盤『TIMELESS PIECE』(ユニバーサル)などで聴くことのできる、初期の高野寛を代表するヒット・シングル。6人で挑んだハーモニーも大事な聴きどころでしょう。

4. “あの娘ぼくがロングシュート決めたらどんな顔するだろう” 岡村靖幸(1990年)
6人がライヴで披露していたフレッシュなナンバーの音源化です。あえて書き割りの青春讃歌に徹した岡村ちゃんの原曲は、『家庭教師』(エピック)からの先行シングルとして当時もヒット。後に本人もリメイクしている代表曲ですが、近年だと映画「モテキ」の劇中で使われていたのが印象深いという人も多いでしょう。

5. “タイム・トラベル” 原田真二(1978年)
若き天才として名を馳せた原田真二が10代で残した代表曲のひとつ。オリジナルはベスト盤『OUR SONG~彼の歌は君の歌~』(フォーライフ)で聴けますが、松本隆の示唆的な歌詞が改めてズッシリ迫ってくる大曲です。スピッツや鈴木雅之の好カヴァーで知る人も多いかも。

6. “夏の決心” 大江千里(1994年)
2曲目の大江千里ナンバーも好相性! オリジナルは当時「ポンキッキーズ」で使用されたシングルで、現在は『ゴールデン☆ベスト 大江千里』(ソニー)などで聴けます。アイドルネッサンスにとっては昨年の多忙な夏を象徴する4枚目のシングル表題曲でもあり、(アルバム中では)7人で 歌った最後のナンバーにもあたります。

7. “STILL LOVE HER(失われた風景)” TM NETWORK(1988年)
小室哲哉がロンドンの風景に心情を描き込んだオリジナルは、コンセプト・アルバム『CAROL -A DAY IN A GIRL'S LIFE 1991-』(エピック)に収録。シングルA面曲ではなかったもののアニメ「シティーハンター2」のエンディング曲として当時から人気が高く、少し前にはMEGも小室プロデュースで取り上げていました。 

8. -SKIT-

9. “17才” Base Ball Bear(2007年)
2014年に録音された記念すべきデビュー・シングルで、現在の6人との歌の違いも聴けば明らか。オリジナルは事務所の先輩でもあるBase Ball Bearの代表作『十七歳』(ユニバーサル)でオープニングを飾った包容力のある青春肯定ソング。17というのはやはり大事な数字のようで……。

10. “太陽と心臓” 東京スカパラダイスオーケストラ(2012年)
これも初出は2014年のセカンド・シングル。 楽天的なポップさが楽しい出来映えで、トランペットの演奏には橋本佳奈の名前もクレジットされています。スカパラのオリジナルは『欲望』(cutting edge)の収録曲で、ハナレグミがゲスト・ヴォーカルを担当していました。

11. “金曜日のおはよう” HoneyWorks(2014年)
音源化が待たれていたライヴでの人気曲で、持ち歌に〈アイドル・ソング〉がない6人だけに、この可愛さはいわゆるアイドル・ソング的に機能するものかも。 Geroの歌う原曲は『好きになるその瞬間を。』(MusicRay'n)で聴けますが、詞が女の子目線の〈another story〉じゃないのもルネらしさかも。

12. “恋する感覚” Base Ball Bear feat. 花澤香菜(2013年)
こちらはシングル“YOU”が初出だった、2つ目のベボベ曲。『THE CUT』(ユニバーサル)に収録の原曲は関根詩織花澤香菜を招いて歌ったキュートなナンバーで、アイドルネッサンスには珍しい女性ヴォーカル曲のカヴァーとなります。

13. “ガリレオのショーケース” UNISON SQUARE GARDEN(2008年)
ルネのライヴでも終盤の定番だった激しいロック・チューン。オリジナルはUNISON SQUARE GARDENのメジャー・デビュー・シングル“センチメンタルピリオド”(トイズファクトリー)のカップリング曲だったもので、彼ら自身も後に再録音しています。

14. “Yeah! Yeah! Yeah!” androp(2015年)
名曲は日々生まれているので、ルネッサンスの対象はもちろん遠い昔に限りません。〈君の向く方向が前になる〉と歌うこのアップ・ナンバーは、『androp』(unBORDE)で昨年発表されたばかり。サイダーのCMソングというのも納得のシンガロング必至な青春ノリが眩しい!

15. “Funny Bunny” the pillows(1999年)
6人になって最初のシングルで表題曲になった力強いナンバー。the pillowsのオリジナルは複数ヴァージョンありますが、元は『HAPPY BIVOUAC』(キング)収録のやや緩やかなもの。「フリクリ」「SKET DANCE」などの二次元人気も頷ける温かいエモさがあって、そういえばBase Ball Bearもカヴァーしてましたね!

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