残暑へ向けてのリイシュー
1か月休んだのでいろいろ出てはいますが、そこまでスペースがないのはいつも通りです。まずは、3in2で復刻の続くソーラー音源から、ウィスパーズが76~78年に残した3タイトルのセット『One For The Money/Open Up Your Love/Headlights』(Robinsongs)を普通に推薦。“One For The Money”“Make It With You”のヒットが生まれたこの時期がソウル・トレイン~初期ソーラーのまとめだとしたら、79~80年の3作をコンパイルしたもう1セット『Whisper In Your Ear/The Whispers/Imagination』(Robinsongs)は天才リオン・シルヴァーズ3世との化学反応を楽しみたい名曲集でしょう。グループ初のNo.1ヒットとなった“And The Beat Goes On”(80年)をはじめ、黄金期を迎えつつあったソーラーの日の出の勢いを追体験できます。
続いてはこちらもグループもので、最初のCDリリースから復刻がなかったと思われるオージェイズの89年作『Serious』(EMI America/Expansion)をオススメ。当時すでに大ヴェテランだった彼らですが、ニュー・ジャック・スウィングに挑んでR&Bチャート首位を奪取した“Have You Had Your Love Today”(ビッグ・ジャズがラップで客演)など、エディ・リヴァートの熱唱はまだバリバリの頃。息子のジェラルド・リヴァートらの援護によって若返った楽曲が揃っています。
最後はいきなりディスコ方面で……サルソウルで活躍したキャロル・ウィリアムズがトニー・ヴェイラーを後ろ盾に放った2作目『Reflections Of Carol Williams』(Quality/BBE)の26年ぶりだというCD化。快い軽さがイマっぽい一枚です。 *出嶌孝次