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【Mikikiの歌謡日!】SEKAI NO OWARI、踊Foot Works、須藤寿 GATALI ACOUSTIC SET、シャムキャッツ……今週のトキメキ邦楽ソング

【Mikikiの歌謡日!】SEKAI NO OWARI、踊Foot Works、須藤寿 GATALI ACOUSTIC SET、シャムキャッツ……今週のトキメキ邦楽ソング

Mikiki編集部のスタッフ4名が〈トキめいた邦楽ソング〉をレコメンドする週刊連載、〈Mikikiの歌謡日!〉。更新は毎週火曜(歌謡)日、数無制限でNEWな楽曲を軸に、たまに私的マイブームも紹介していくので、毎週チェックしてもらえると思いがけない出会いがあるかもしれません。どうかごひいきに! *Mikiki編集部

 


【高見香那】

須藤寿 GATALI ACOUSTIC SET “Exit Club”

髭の愛されフロントマン、須藤寿が歌とオシャベリに徹するため始動されたプロジェクトが新曲を配信リリース。2012年ごろからゆるっと活動を続けるこのプロジェクト、初めこそ髭っぽさがそこかしこに感じられていましたが、長岡亮介や伊藤大地ら強力なバンド・メンバーと共に段々と独自のサウンドとムードを築き上げていっていて、この新曲では、本隊(どっちも本隊かもですが)では見たことのない須藤さんの音世界があります。自然と足取りが軽くなるような言葉と聴き心地で、どこか童謡みたい。先ほど桜の咲きはじめた目黒川沿いを歩きながら聴いていましたが、いまの季節のお散歩BGMにピッタリです。

 

【酒井優考】

踊Foot Works “GOKOH feat. オカモトレイジ”

レーベル・オーナーの三宅正一さんより新作『GOKOH』(4月24日リリース)を一足先にアルバム聴かせていただきまして、ちょっとビックリしちゃって。いろんなジャンルの垣根を超えて音楽という大海を自由形で泳いでく感じが最高です。ご存知OKAMOTO'Sのドラマー、レイジくんを迎えた表題曲だけでもどうですか。伝わってきませんか、この感じ。

 

【天野龍太郎】

佐藤優介 “Kilaak (Moonlight SY-3 MIX)”

今週の〈歌謡日〉は先週買ったCDがドバっと届いたので、そのなかからご紹介します。まずは佐藤望くん(Orangeade、婦人倶楽部など)とのバンド、カメラ=万年筆(caméra-stylo)のメンバーである佐藤優介くんのソロ作を。カメ万としての活動は最近はほとんどないわけですが(解散はしていない!)、優介くんは鍵盤奏者としてスカートやKID FRESINOのバンド、カーネーションのサポートなどで大活躍しています。そんな彼の初のソロ作品『Kilaak EP』から、表題曲のミックス違いがこの曲。みんな諸手を挙げて〈天才だ〉と絶賛していますが、そう言うほかない摩訶不思議オーケストラル・ポップ。どことなく80年代の久石譲や坂本龍一を感じます。あと、歌声がいいんですよね。最近はNegicco・Kaedeさんのソロ作『クラウドナイン』をプロデュースしたとか。

 

その他の短編ズ “星”

板村瞳さんと森脇ひとみさんからなる2人組、その他の短編ズ。毛玉のレコ発にはお2人も参加されていたのですが、そのとき物販で買い逃したアルバム『NEW』とEP『R』を通販で買いました。この“星”は後者のクロージング・トラック。『R』はイアン・F・マーティンさんのレーベル、Call And Responseが主催するイヴェント〈CD-R Store Day 2019〉向けに作られた作品だとのこと。どんどん自由に、アブストラクトに、エクスペリメンタルになっていっているように感じる短編ズの音楽ですが、そんな彼女たちのローファイでアンビエントな持ち味とポップネスとがいい具合に溶け合った一曲だと思います。『R』では“hai”という2人の声だけを重ねた曲も印象的。上に貼ってあるとおり、Bandcampでも販売されているのでぜひ。

 

Ramza “FOOLISH”

「bounce」のレヴューが掲載されていたことでリリースを知ったRamzaの新作『sabo』から。Ramzaは名古屋のビートメイカーで、先週ご紹介したSweet Williamと並んで僕が好きなプロデューサー。ただ、この“FOOLISH”でも聴けるように、Ramzaは一般的な〈ヒップホップのビート/トラックメイカー〉という枠組みから大きくはみ出す強烈な個性と音楽性を持った作家です。最近は折坂悠太さんの『平成』で、あの見事なタイトル・トラックを手掛けたことが話題でしたが、個人的にはC.O.S.A.の『Chiryu-Yonkers』(2015年)の冒頭を飾る“GZA1987”が忘れられません。一緒に買ったミックスCD『I Stay In The Mood』も最高でした。

 

SEKAI NO OWARI “蜜の月 -for the film-”

先週買ったCDコーナーは終了です。最後はSEKAI NO OWARIの最新シングル“蜜の月 -for the film-”を。お恥ずかしながらニュー・アルバム『Eye』『Lip』はまだ聴いていないのですが(サブスクにないので……)、この曲は『Lip』収録曲“蜜の月”を映画「君は月夜に光り輝く」の主題歌としてリアレンジしたという配信シングル。〈小林武史がサウンド・プロデュース〉というのがポイントで、シンセサイザーやストリングス、オルガン、ピアノ、ギター、生ドラムなど、たくさんの楽器が複雑に入り乱れながらも見事に、職人的なバランスで配置されていて、清廉で正統派で美しいJ-Popに仕上がっています。録音やミックスも素晴らしい。それにしてもFukaseさん、稀代のメロディーメイカーだと思うとともに、微妙なニュアンスの表現力に秀でたものすごいヴォーカリストだと感じ入ります。

 

【田中亮太】

シャムキャッツ “完熟宣言”

昨年リリースした最新アルバム『Virgin Graffiti』の収録曲ですが、先日に公開されたMVが最高でしたので。バンドの古くからの友人でもあるYuki Kikuchiが撮影・監督。メンバーが滑り台したり、小学生の男の子たちとサッカーしたり。とにかく楽しそうです。かつて同じ釜の飯を食った仲間へのスウィートな気持ちを歌った歌詞を背景に、少年みたいにはしゃぎまくる4人の姿。そのキラキラに涙がこぼれるのです。

 

ツチヤチカら “金玉の嫁入り”

愛娘を嫁に送り出す父親の悲哀を、娘を持たない男性にも理解させるため、なぜか睾丸に喩えて説明するという衝撃の1曲。発表したのは、名古屋のめちゃくちゃカッコいいポスト・パンク・バンド、6eyesのヴォーカルである土屋主税さん。まったくチェックできてなかったんですが、いますごい勢いでソロ名義での新曲をサンクラに挙げていってるんですね……。こちらは、1か月くらい前からスタートしたと思しき〈金玉シリーズ〉の1曲っぽいです。ネタとしておもしろいだけでなく、トロピカルなローファイ宅録サウンドは(普通に)良い。そして、マジで気持ちがわかってしまうのが凄い。

 

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