コルトレーン逝去の約半年前にあたる1966年11月フィラデルフィアでのライヴ録音が遂に登場! ブートがかつて出回っていた模様ですが、今回のマスターテープは正真正銘の初出、ワンポイント録音ではありますが音質は良好です。晩年期=フリーキーな演奏が極みを迎えていた混乱期…というのも決して間違ってはいないのですが(ファラオ・サンダースの存在がその象徴ですね)、その混沌の先にあるのは神への渇望、ただそれのみ。トレーンが破壊を求めるのは確立された自己像か、あるいは聴き手の音楽観か。いずれにせよ、この音楽の中にこそ究極の安息が存在することは疑いようがありません。