DISC GUIDE

HAWAIIAN6やCOMEBACK MY DAUGHTERSからWANIMAまで―主要カタログ13枚で振り返るPIZZA OF DEATHの軌跡

【PEOPLE TREE】横山健 Pt.6

  • Share on Tumblr
  • このエントリーをはてなブックマークに追加
  • 2015.09.09

MORE AND MORE GROWING UP
主要カタログで振り返るピザオブ・トゥリー
PIZZA OF DEATHをめぐる音楽の果実は、ここに一本のトゥリーを生んだ
 

 

ME FIRST AND THE GIMME GIMMES TURN JAPANESE PIZZA OF DEATH(2001)

 誰もが知っているヒット曲を、抜群のセンスでパンクにアレンジして遊んじゃえ、というファット・マイクNOFX)率いるオールスター・カヴァー・バンドによる日本限定のEP。当時は未発表だったボブ・ディランの2曲を含む本作のリリースは、PODでなければ実現しなかったはず。マイクと横山の絆の賜物だ。 *山口

 

 

HAWAIIAN6 SOULS PIZZA OF DEATH(2002)

 結成から18年。現在もメロディック・シーンをリードする3人組が、横山をプロデューサーに迎えて発表したファースト・フル・アルバム。ハイスタ譲りのメロコア・サウンドと昔懐かしい歌謡曲を連想させる哀愁メロディーの組み合わせが衝撃的だった。シャンソンの〈枯れ葉〉のカヴァーも見事にハマっている。 *山口

【参考動画】HAWAIIAN6の2002年作『SOULS』収録曲“Light And Shadow”パフォーマンス映像

 

 

ASPARAGUS KAPPA II PIZZA OF DEATH(2004)

 アルバムを2枚同時にリリースする心意気に応え、その片方をPODが担ったサード・アルバム。メロディック界に足跡を残してきた3人が2002年に結成したトリオは、メロコアの名残と共に洗練もアピール。ここ数年は木村カエラらの楽曲プロデュースでも知られるフロントマン、渡邊忍のメロウなメロディーセンスが光る。 *山口

 ※試聴はこちら

 

 

RAZORS EDGE SONIC!FAST!LIFE! PIZZA OF DEATH(2010)

 96年結成の4人組。アルバムごとに果敢な挑戦を繰り返してきたが、この5作目では、それまでに受けてきた影響を改めて曲作りや演奏に反映させ、いま一度、原点であるスラッシュ・ハードコアに真正面から取り組んでいる。ファストなだけでなく、シンガロングできる人懐っこい魅力も彼らならでは。 *山口

 

 

GARLICBOYS 再録ベスト PIZZA OF DEATH(2011)

 残念ながら昨年活動休止したメタリック・パンク・バンドが85~2008年に発表した楽曲から14曲をピックしたリテイク盤。直前の新ドラマー加入により重さと速さを増したプレイは、もはや戦隊モノのテーマ曲にも聴こえる暑苦しいメロとベスト・マッチ! 相乗効果で、時折顔を出すセンティメンタリズムにもグッとくる。 *土田

 

 

COMEBACK MY DAUGHTERS Back in the Summer PIZZA OF DEATH(2012)

 登場時はエヴァーグリーンな疾走感を漲らせていたものの、徐々にレーベル・カラーから逸脱。PODにおける最終作となったこのミニ・アルバムではNY録音を実現させ、いよいよはっきりとインディー・フォーク方面へ傾倒している。オーガニックな手触りのサウンドを包み込む柔らかなサイケ感がたまらなく心地良い。 *土田

 

 

THE INRUN PUBLICS PUBLIC CORE PIZZA OF DEATH(2012)

 〈淫乱公共地帯〉を意味するバンド名からしていかがわしい。甲信越のロックンロール・シティー=長野発の4人組の初リリースは、PODから。レーベル内では異色の存在と言える、アングラ臭がプンプン漂うパンク・ロックは、ポップかつ爽やかになりすぎた現代のパンクに対するアンチテーゼ。濃厚な情念でむせかえるようだ。 *山口

 

 

SAND Spit on authority Beatdown Hardwear/PIZZA OF DEATH(2013)

 10月にはニュー・アルバムのリリースも控える関西ハードコア・シーンの重要アクト。重量感のある鋼鉄リフとえげつないビートダウンが跋扈するPODへの移籍作は、まさに〈極悪〉という表現を地で行く一枚だ。ゲストもANARCHYのほかNUMBDOGGY HOOD$のメンバーと、ストリート育ちの猛者が集結。 *土田

 

 

ember New Neighbors PIZZA OF DEATH(2013)

 Ken BandMinamiがヴォーカル&ギターのみならず、作詞/作曲も手掛ける3人組。元WRONG SCALEEgg Brainのメンバーも加担した顔ぶれは、レーベルが謳う〈遅れてきた超大型新人〉の名に相応しい。そのパワー・ポップ風の爽快ロックンロール・チューンは、彼らにしては意外な気もするが、文句なしにカッコイイ。 *山口

 

 

DRADNATS MY MIND IS MADE UP PIZZA OF DEATH(2014)

 Hi-STANDARDの〈STANDARD〉を逆さまにしたバンド名を持つ3人組にとって、PODへの移籍はまさに念願。2枚のアルバムを発表後は壁にぶつかっていたという彼らが、プロデューサーの横山と取っ組み合いながら完成させた3作目だ。ここにはエモにもメタルにも寄らない、正真正銘のメロコアが息づいている。 *山口

 

 

SLANG Devastation In The Void PIZZA OF DEATH(2014)

 〈3.11〉以降の立居振る舞いが横山健とも重なるフロントマン、KOを擁する札幌ハードコア界の重鎮バンド。硬質なリフをザクザクと刻みつつ、天井知らずでスピードを上げるクロスオーヴァー・スラッシュにはただただ戦慄! ハード・ロック、メタル~ハードコア好きのどこにもヒットするであろう、有無を言わせぬカッコ良さがある。 *土田 

 

 

MEANING 150 PIZZA OF DEATH(2014)

 PODからデビューしたときは、トリプル・ギターを擁するメタルコア・サウンドが異色と思われながら、圧倒的な存在感が衝撃的だった5人組。人気を決定付けた2作目『Shine Our Journey』(2012年)から2年。よりメロディアスに、よりアグレッシヴに進化を遂げたバンドの姿をアピールした初のミニ・アルバム。 *山口

 

 

WANIMA Think That... PIZZA OF DEATH(2015)

 PODがマネージメントも務めるレーベル激推しのニューカマー。昨年CDデビューしたばかりだが、直球で耳に届く日本語詞や衒いないヴォーカルから素直な人間味が伝わるメロディック・パンクで知名度を上げ、今年はフェスにも多数出演。レゲエ調のアレンジも潜む新シングルも、夏を瑞々しく駆け抜ける快晴盤だ。 *土田

 

※【PEOPLE TREE:横山健】の記事一覧はこちら